夏休み明けの学校でコロナ感染を防ぐために 教育委員会に要請しています

新型コロナウイルスについて緊急事態宣言 発令となり、夏休み明けの学校の子どもたちや教職員が心配になったので、次のような要請書を、

静岡県教委と県内35市町教委の教育長あてに、送りました。

前文が長いですが、まん延防止等重点措置が発令するころから用意していましたので、また、追加、追加、組合員など教職員の方々のご意見などを聞いていたので、増えました。ご容赦ください。静岡県のホームページを参照願います。

 

要請項目については、まだ追加したいことが出てきています。  例えば

リモート授業というけど、

学校現場に端末を配っただけで、

しかも自治体によっては、子ども用だけで先生用の端末がまだないところもあり、

簡単にできない学校が多いこと。

パソコンに「堪能」(教育者としての意味での堪能でもありません)ではないことで、

急かされて、教師としての気持ちが折れそうな先生も大勢おられます。どうすんの?

 

大会があるから、部活をやってる例もあるので、その大会開催を考えてほしい。

 

ここに来ても、自治体によっては、教職員のワクチン接種が、予約すら困難な例もあるので、何とかして。

 

抗原検査って、子どもたちにやらせるの?無理!

 

「学校訪問」、教育委員会事務局から指導主事などの方々がご「指導」にやって来る、しかも全員集まっての会議も用意している、給食も食べる・・・が、行われると。

学校で感染・まん延防止に躍起になっている時に、他との接触を避けるように言われている時に、どうして来るの?感染症の専門家と一緒に来るのならわかるけど・・・

 

後から付け足したいことがいっぱい出てきましたが、とりあえず、25日付けで投函した要請書の内容をお知らせします。

子どもや教職員、学校、ご家庭の様子などを教えてください。

 

夏季休業明けの学校における

新型コロナウイルス感染・まん延防止対策について

(要請)

 

 日頃、学校教育の充実のためにご奮闘されていることに敬意を表します。

さて、新型コロナウイルス感染の「第5波」が襲い、静岡県でもまん延防止等重点措置(以下「まん防」)から緊急事態宣言発令となりました。静岡県の発表の中で私たちは以下の点に注目しています。

 

・ 「学校教育活動での対策」にかかわって「デルタ株等の変異株ウイルスについては、若年層への感染拡大が従来株よりも強く懸念されることから」「危機感の醸成及び基本的な感染防止対策の更なる徹底を周知」、「幼稚園、小学校、中学校、高等学校、(特別支援学校)、大学、学習塾等においては、感染防止対策の徹底(「まん防」では=学習機会の確保の両立が図られるよう適切な対応を要請する)」、「部活動など感染リスクの高い活動等の制限を要請」(「まん防」では=「部活動、課外活動等における集団行動・団体行動の場で感染リスクが高まることを踏まえ感染防止対策を徹底する」)としていること。

 

・ 「クラスター発生の抑制」については、「デルタ株の感染力は強く、様々な施設・団体でクラスターが発生すると見込まれることから、高齢者・障害者・児童福祉施設・幼稚園等及び希望する学校に対し、抗原定性簡易キットを配布し、感染者の早期発見に努める」としていること。

 

・ また「(全県で)実施する措置の内容」では、「(変異株ウイルスは)感染力が非常に強く、若年層への急速な感染拡大やワクチン接種が終わっていない成人の重症化が懸念されている」、「(「まん防」から)不織布マスクの確実な着用や手指消毒、常時換気またはこまめな換気(1時間に2回以上かつ1回に5分以上)、人と人との間隔を2メートル空けるなどの基本的対策については、従来以上の徹底を図るほか、集団や団体を形成する場面を極力減らす、学校の部活動や事業所・福祉施設等での休憩室利用は細心の注意を払うことなどを呼びかける」と、従来以上の注意喚起を促していること。

尚、現場に相談なく「オンライン授業など授業方法の工夫や時差通学の実施など、感染リスクの低減を図るための対策の実施を要請」としていることにも注目しています。

 

 報道などによると、「まん防」開始の8日以後も、静岡県の感染者数は「過去最多」の日があるなど高い数字となっています。教職員に感染者、部活でのクラスター発生など心配しているところです。静岡県の発表でも触れているように、全国的にも10代、10代未満の感染が増えています。

 

 従来のインフルエンザウイルスの感染では、事業所や家庭に加えて、学校で感染が広がり、まん延していることが明らかになっています。また、長期休み明けでの感染も心配されているところです。

 

 当然貴職も対応に十分心がけていることと思います。

 

ただ、昨年度ある自治体の9月補正予算を見ると、今までにない「保健特別対策事業」費が計上されて喜びましたが、なんとその横に「学習用情報端末整備事業」費がその7倍もの額で計上されていたのです。それを見て驚き、愕然とさせられました。優先すべきは、いのちと健康の方ではなかったでしょうか。

 

 以上を踏まえ、

学校での新型コロナウイルス感染・まん延防止、子どもと教職員のいのちと健康を守るために

下記のことを要請します。貴職の誠意ある対応を求めます。

 

            記

 

1. 10代や10歳未満感染が広がっていることを踏まえ、学校での感染・まん延防止対策を強化してください。

 

(1) 既存の学校施設・設備の範囲内での「生活様式」でなく、真に感染・まん延防止のための基準を設定し、できる限りの措置をしてください。具体的には、①距離を「1m」とせず、「2m以上」にする。 ②手洗い場の蛇口を増やし、間隔を広げる。③保健室以外に別室・ベッドを設ける。④受付、職員室・事務室などにパーテーションを設ける。⑤PCR検査の体制整備と継続的な実施(キット配布等)など。

配布用不織布マスク、消毒液、非接触型体温計、使い捨て手袋などは予算措置で賄えていると聞いているので除外。ただし不足の場合は追加措置もお願いします。

 

(2) 部活でクラスターが発生していることから、当面部活を停止してください。また、その旨、大会等を運営する団体や協会に強く働きかけてください。

 

(3) 保育園・幼稚園、学童保育、高校、特別支援学校と同一歩調で対策を行ってください。

 

2. クラスターが発生した学校での教訓などを明らかにし、必要な情報を全ての学校に知らせ、対応方法などを共有できるようにしてください。校医や市町医師会などからの専門的助言を得ることができるよう連携を密にし、その状況を公表してください。

 

3. 子どものこころとからだへのケアを最優先に行ってください。

 

 (1) いのちと安全対策に重点をおき、授業時間数確保や学テ対応などで煽らないでください。

 

 (2) 夏休み明けの子どもたちのこころとからだの状況を把握し、必要なケアを行ってください。

 

    参考)国立成育医療研究センターの一連の取り組み

       静岡市教育委員会児童生徒支援課こころとからだのアンケート令和2年度の取り組み

       令和3年度 児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議審議のまとめ 文科省

 

 (3) 困窮家庭の実情をつかみ、必要な援助・支援を行ってください。

 

4. 誹謗中傷に対する対策・対応を行ってください。

(1) 日頃から教育、研修、啓蒙・宣伝などを行ってください。

(2) 必要な場合、電話対応担当、カウンセラーなどの派遣を行ってください。

(3) 子ども、保護者、教職員が被害に遭わないよう関係諸機関との連携を図っておいてください。

     

5. 施策・方針策定、発表にあたっては、事前に学校現場の意見を聞き、実態を把握することを前提とするようにしてください。

 

リモート授業、時差登校などの方策が先にマスコミで流れ、問い合わせが学校に来るという事例が聞こえてきています。

 

大阪市立木川南小学校長の大阪市長への提言書の件なども教訓としてください。

 

6.会計年度任用職員を含む全ての教職員の感染予防及び感染した場合の対応に配慮してください。

 

 (1) 教職員の希望者全員のワクチン接種、定期的なPCR検査を行ってください。

 

(2) 職員室・事務室等にパーテーションを設置してください。

 

(3) 応急的に体を横にできる休養室を設けてください。

 

 (4) 基礎疾患のある教職員への配慮ができるようにしてください。

 

 (5) 感染した場合、公務災害となることを周知してください。

 

                         以上

 

長~い文章をお読みくださりありがとうございます。