全教より新年のご挨拶

私たち全静岡教職員組合(全教静岡)が加盟している全国組織、全日本教職員組合(全教)から新年のご挨拶が届いていますので、紹介します。

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命と未来を語ること、世界の「逆流」に抗うこと、

労働組合への期待と全教の役割=

 

全日本教職員組合(全教) 中央執行委員長 宮下直樹

 

 能登半島地震により被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。また、被災者救済と復興支援に尽力されている方々に深く敬意を表します。

子どもたちはどう見て、感じているのでしょうか。子どもたちの言語化できない不安にも寄り添うこと、そこからいっしょに考えることを大切にしたいと思います。また、命と生活を守る「公共」の意味を問い直したいと思います。

そして、平和の「逆流」としての2つの戦争を目の当たりにし、未来をどう語るかが問われます。戦争による残虐行為を二度と繰り返さないという人類の固い決意の中で1945年に国連憲章が発効し1948年にジェノサイド条約が採択されました。私は、憲法前文と「戦争の放棄」「戦力の不保持」を宣言した9条を、国連でそれでも圧倒的多数で採択された即時停戦決議の意義を、ロシアやイスラエルが核使用の脅迫を行うもとで「核兵器によるあらゆる脅威を明確に非難」した核兵器禁止条約締約国会議の意味を語りたいと思います。

ときに主権者として声をあげることは困難を伴います。だからこそひとり一人の声が社会を動かすことの意義とリアルを伝えたい。

昨年は、声が要求となり社会を動かした一年でした。「賃金の上がらない国」となっているもと、国民的な不安や怒りが労働組合への期待となって表れ、ストも含めた労組のたたかいを多くの国民が支援しました。世界でも新自由主義政策への労働者の反撃がはじまっています。

 また、教職員の長時間過密労働や教員不足が広く顕在化した一年でした。予算もつけず教育の自由を奪い競争を煽った政策の破綻です。教員の勤務・処遇のあり方を定める給特法や定数法の在り方も焦点化され政府もその検討をせざるをえない情勢です。

 変化をつくり出してきた全教の役割は明確です。現場の声を集め「勤務実態調査」等で分析・可視化し、「4つの提言」等で解決策を示したことは大きな反響を呼びました。今、「時間外手当支給のしくみを」「教職員の大幅増を」「教育予算の大幅増を」の一致点で大きな共同が進んでいます。

とりくみを職場からスタートしたいと思います。保護者・住民と語り学ぶ「教育大運動1741」は学校づくりの力になるとともに、職場の要求実現の力でもあります。

全教の役割をすべての教職員に知らせ、組合・加入をすすめる一年にしましょう。