政府に追従してるだけじゃないか!

「官民比較方法の見直し」、県人事委のスタンスについて

組合)  公民比較を「100人以上の企業規模」から「50人以上の企業規模」にした理由を示すべきだ。自主性もなく、国、政府の攻撃に従ったことになる。64年に「50人以上」から「100人以上」にした。40年余もたって、なぜまた「50人以上」に戻したのか、明確な根拠を示せ。
給与室長)  国に従ったのではなく、従来と同じように人事院といっしょに「比較調査」をした。(同種同等、ラスパイレス比較、役職段階の比較)その資料を使うかどうかは別問題だ。今回は使える資料と判断したからで、国に従ったこととは違う。
組合)  だから、それが国、政府が言っていることと同じで、追従したと言っている。とてもまともな回答とは思えない。誰も納得しない。昨年、国などと違って静岡県人事委員会は地域手当を将来的に6%にすると言った。これは評価できるし、きっと国などから圧力があって大変だったと思う。その根性をここでも見せてくれ。県人事委は生活と権利を守るところでしょう。
 静岡市人事委員会は同じように比較方法を変えて、今年マイナス2.02%という高い数字を出した。これは県にも影響があるのか。
給与室長)  静岡市は昨年給与構造改革をやらなかった。県は(給与構造改革・給料表を4段階にしたことなど)平均マイナス4.8%下がった。だから今年静岡市ほどは出ない。
組合)  関東・中部は景気が上向きだ。国は±0だが、県は+になるのではないか。+が出たら、独自の給料表を出すのか。静岡市は出したが。
給与室長) 国と同じで±0だ。給料表は、地域の民間の影響を給料表に反映させたいという問題意識はあるが、独自の給料表のノウハウはない。全国人事委連などでも話し合っている。
組合)  全国人事委連で、公務や教職に地域差があっては困る、という観点での論議はしていないのか。地域差は公務や教職の仕事の格差になる。
給与室長)  地域の状況や民間比較が原則だ。初任給などで手当。?
組合)  公務員給与が民間の給料にも影響があることは認めるか。
給与室長)  個人的には、結果的に影響があると思う。単年度であわせるので、下がれば悪影響になると思う。
組合)  人勧が全国一律賃金を支えてきた面もある。昨年給与構造「改革」でマイナス4.8%。県人事委員会がここで食い止める勧告を出してほしい。
 ところで県の最低賃金がいくらか知っているか。(知らない。勉強不足だ。)昨年4円上がり、今年5円上がってやっと時給682円になった。ワーキングプアの増加が言われ、雇用形態も変わって青年層は低賃金に抑えられている。
 生活を守ってくれる機関としての期待もある。給料が下がれば士気低下、勤労意欲をなくすことにもつながる。我々の期待を裏切ってほしくない。
 ①生計費原則、②人材確保(最近の削減で国家公務員志願者が激減している。県の教職志願者も落ちている。給料は魅力要素の一つだ。)、③労基法同一労働同一賃金の原則についてはどう思っているのか。
給与室長)  ①地方公務員法第24条のとおり。生計費だけでなく、他県や民間との比較をしている。②人材確保については、県の志願率は高い。採用を絞っていることもあるが。将来的には影響するかもしれない。③については、地域で決定するのが原則だ。賃金を下げるためにやっているのでなく、上がる時もあれば、下がる時もある。
組合) 総務省の言いなりじゃないか。国・政府の流れそのままだ。到底納得できない説明だ。独自性を出して、今の流れを止めてほしい!

教職員の過酷な勤務実態の改善について

組合) * 勤務中に倒れるじゃないかと思うことが何回もある。公務員でもいい給料の人と同じにしては困る。ある教員は、強い女性だったのに、子どもの変化や多忙などで4月に調子を崩し、退職せざるを得なかった。勤務実態の改善を是非言ってほしい。
 * 県教委・静岡市教委の「勤務状況調査」であらわれないこともある。静岡市は2期制で今成績事務をやっている。23日の土曜日は朝と夕方成績事務をした。昼間はお彼岸で墓参り。24日の日曜日も朝と夜に仕事。それでも残業手当は出ない。成績事務期間中は特別日課となっているが、そのため休憩・休息の時間が取れない。
* 校長の(直接の)職務命令で時間外の仕事をすれば、勤務時間の調整を取ることができる。しかし(直接の)命令がなくても、朝早く来て夜遅くまで仕事をしている。時間を数えた人がいて、1ヶ月半の調整を取ることができる時間だったそうだ。まるまる夏休みを取ることができる。
* 授業のために教材研究をしなくてはいけない。しかしそれ以前の問題として、教材研究以外の文書仕事などが多くて、時間内に教材研究ができない。
* 勤務時間の「格差」を調べて欲しい。休憩時間など取ることができない。放課後は会議だらけ。だから朝4時に起きて日記を見ている。「自主的業務・勤務」というが、必要な仕事をしている。
* 低学年を持っている。生身の子どもたちを相手にして、調子の悪い子がいたりして、常にそばにいる必要がある。トイレに行くことができなくて、膀胱炎になってしまったこともある。夏は水筒を持って教室に行く。職員室にお茶を飲みにも行けないから。家事があるから5時以降は残ることができない。家事が終わってから12時、1時と仕事をすることも多い。しかも個人持ちのパソコンで。今、パソコンが壊れて、困っている。
* 膀胱炎に2回もなった。それほど休みを取ることができない。そうじ指導、ノートを見る、親からの電話・手紙への対応…。4時間睡眠が3、4日続くこともある。県職員のつれあいは、そんなに仕事があることを今でも信じない。でも本当だ。
* 朝、職員室に行って、あとは帰りに職員室に寄るだけ。水筒持参で教室で仕事をしている。問題の子がいたら、学級に40人の子がいたら…、もう大変。
給与室長)  今の状態がいいとは思いません。いろいろ、教職員を増やすとか、仕事を分けてやるとか…。
組合) * 学校の中に「臨時」(どの仕事も臨時の仕事ではない)の職員がいるが、短時間勤務。午後には帰るとか。せめてその人達を「正規」で雇って欲しい。
* 人を増やして欲しいんだ。「出勤率」酷い実態だ。誰かが休んだら、現場は回らなくなる。最近も4時間「助勤」に入らなくてはならないとてんてこまいだった。
* 今年、昨年より酷くなっている。つれあいも教員だが、昨年19時頃帰宅が、今年は19時半、20時帰宅だ。
* 支援の方は、免許ない、仕事ではないから、授業の代わりなどできないことになっている。
* 40人の3クラスで120人。小1支援員が来ているが、あるクラスの子に付きっきりにならざるを得ないでいる。他のクラスに支援で入ることができない。
  実態を調べて、県教委に意見を言うべきだ。
給与室長)  学校現場に入ることはあるが、多くは管理者と話をするだけ。大変なことを校長に言ったらいい。
組合)  * 今成績関係の物を持っている。なくしたら、処罰と言う。一体どこでやればいいの。校長は持ち帰るなとは言わない。成績の締切が月曜日になっている。つまり土日に成績の仕事をしろと言っているのと同じだ。
* 給特法の趣旨にそっていない。
給与室長)  昨年勧告で勤務実態を調べるように言った。20日(水)に県教委から1月の「勤務状況調査」について説明に来た。特に問題点を上げたわけではない。あと県教委の6月調査の報告を聞く。結果をもらってから、どうするか、ということになる。
組合)  昨年9月に抽出の調査をして、時間外が多いことを発表したとき、県教委は「想定内」(県教委教育総務課)とコメントした。結果は分かっていたことだ。この4月3日に文科省が勤務時間把握の通知を出したが、県教委や静岡市教委は半年たっても何らの手も打っていない。
 県教委待ちでなく、県人事委が動くべきだ。この点での「民間比較」もすべきだ。
民間ならこんな勤務実態が分かったら、労基署が黙ってはいない。司法手段も含む措置を取る。公務員の「労基署」である人事委員会の対応が期待されている。

臨時教職員の待遇問題

組合) 第1回で指摘した臨時教職員の給料の頭打ち問題で、県教委に問い合わせたか?
給与室長) それについては、任命権者(県教委)単価の設定など具体的には、任命権者(県教委)が定めるもの。給料表を使わなくてもいいことになる。給与条例にもある。
組合) 臨時教職員の勤務実態は、正規職員と同じだ。県人事委の意見を言うべきだ。以前、夏休みのリフレッシュ休暇について、制度上臨時教職員には取らせるなと県教委にストップをかけたのは、県人事委だった。(現在の家族休暇でも。)
 臨時教職員の待遇をよくすることにも、しっかり意見を言うべきだ。給料の頭打ちについて、何とか県人事委の勧告に入れるべきだ。

県人事委員会の勧告は10月2日(月)になりそう

勧告を受けて、10月から県教委への確定(改善)のたたかいに入ります。がんばりましょう