衆議院本会議で、教基法改悪法案を趣旨説明・質疑

なぜ変える必要があるのか、わからない政府答弁

教基法改悪法案の国会審議がはじまりました。本日(16日)午後一時から開催された衆議院本会議で、政府は教育基本法「改正」法案の趣旨説明を行いました。その後、自民党民主党公明党共産党社民党の5党からの質疑がされました。
「なぜ変えるのか」との質問が多く出されましたが、「現行法制定から半世紀が経過した」「(科学技術の発達や少子高齢化など)時代の変化」「(いじめなど)教育をめぐる状況の変化」との答弁を繰り返すばかりでした。
「政府は(与党検討会の審議経過の議事録の)提出について、判断する立場にない」、
「目標は、目的を実現するため学習指導要領に規定しているものであり、各教科・道徳などで指導され学習内容に応じて適切に評価されている。児童・生徒の内心の自由を侵すものではない。」
「平和で民主的な国家及び社会の形成者としての国民を育てることを目的に明記している。海外で戦争する国の人づくりを目指すものではない。」
憲法に教育の権利が定められている。生涯にわたる権利も明記している。児童の権利条約の精神とも合致している。」
教育勅語ほ神格化は否定されている。今回の改正は教育勅語の復活ではない。」
「我が国と郷土を愛するとは、教育上の目標であり、児童生徒の内心の自由を侵すものではない。」
「国を愛する態度とは心と一体のもの」
「教員は法令上の職務として指導する責務をもつものであり、思想・良心の自由の侵害にはあたらない。」
「不当な支配とは、一部の勢力が不当に介入すること」
「全体の奉仕者を入れなかったのは、私立学校の教員も対象にしているから」・・・、
など、論証のない一方的な答弁が繰り返されました。

議面集会、国会傍聴に150名

教育基本法改悪を許さない各界連絡会」と、全教、教組共闘、子ども全国センター、教育基本法全国ネットの4団体は、この日国会議面集会と傍聴行動を呼びかけました。
全国から150名が参加しました。法案上程への怒りを共有しながら、国会内のたたかいと、全国の地域・学校・職場でのたたかいを結びつけるなら、必ず廃案にできると決意を固めあいました。
議面集会では、日本共産党の石井郁子議員が国会情勢報告、熊谷各界連絡会本部長が開会あいさつ、本会議傍聴行動終了後に、堀尾輝久子ども全国センター代表委員がまとめのあいさつを行いました。

全教静岡四ノ宮書記長も傍聴

「本会議を傍聴しました。教育基本法関係で1時間半、メモをたくさん取りましたが、読み直してみると、とりたてて報告することもなしです。小泉首相と小坂文科相が、役人が用意した回答を読むだけでした。圧倒的に与党多数の国会が異常に感じられました。あれは、審議の場所ではなく、通過の儀礼場です。戦争するための法案だ…という発言が出ると、自民党席から猛烈なヤジが出ました。」ということです。まともな議論をしてほしいですね。

特別委員会の開催は、19日以降となります。

本会議終了後、特別委員会でも教育基本法改悪法案の趣旨説明がされました。この後の特別委員会開催については18日以降の理事会(予定)で決まります。どの大臣が担当大臣として出席するのかをめぐる攻防として展開されています。

5月13日(土)教育基本法改悪反対 緊急静岡集会開かれる!

5月13日(土)しと降る雨の中、『教育基本法改革阻止!緊急行動』が改悪を許さない静岡の会主催で開かれました。青葉公園で宣伝行動をした後、常磐公園に場所を移し抗議集会が行われ、その後街中をデモ行進しました。
全教静岡齋藤委員長から「与党の改悪案も民主党の『対案』も、愛国心を強制し政府が教育内容に介入することのできるもので、絶対許されない。」として改悪を止めようとの発言がありました。「政治的な愛国心強制は、敵を作り戦争に道を開くものだ。子ども達を再び戦場に送る教育をしてはいけない」「若いお母さん達と教育基本法を学び、抗議のハガキを出している。」「教え子に改悪反対の手紙と署名を送った。」など、市民、教員、退職教員ら参加者からも発言があり、改悪案の成立を止めようと決意を固めあいました。
尚、同日浜松でも夕方から西部教職員労働組合を中心として、改悪反対の宣伝行動が行われています。

5月27日(土)許すな憲法改悪、守ろういのちとくらし、

ストップ教育基本法改悪!5・27国民大行動に参加を!
  12時半に代々木公園に集まろう!

6月 3日(土)教育基本法改悪反対、三宅晶子千葉大教授講演会

    18時〜 中町の産業経済会館