弁護士 井上直行
「愛国」とはなんでしょうか?
なにを思い出しますか?
戦前生まれの人は「忠君愛国」は思い出すでしょうね。
「一旦緩急あれば義勇公に奉じ以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」(教育勅語)でしょうかね。
1955年生まれの僕には、そういう思いはありません。
機関紙が愛国新聞です。
2005年4月初旬から中国各地に広がった反日暴動における参加者たちのスローガンで、「愛国心からの行動に罪はない」という意味らしいです。
文革時代の「革命無罪」の流用でしょうかね。
米国愛国者法
米国内でのテロやテロ支援活動の封じ込めを目的に、電話や電子メールなど通信内容の傍受を捜査当局に容認、外国人によるマネーロンダリング(資金洗浄)への捜査権限強化、テロリストをかくまう行為への罰則強化した法律。
個人のプライバシーを侵害するおそろしい法律ですね。
いずれにしても、「愛国」っていいイメージがないですよ。
「わが国と郷土を愛する ・・態度を養う」とは、結局は「愛国」を「強要する教育」にほかなりません。
「愛国心」を「強要」する法律は、日本国憲法が保障する思想信条の自由に反します。
こんな教育基本法改正は、絶対に「ノー」です。