昇給に人事評価を「活用」させるのはやめてください
- 教員の人事評価については、発足時から評価対象の困難さ、妥当性の欠如等の指摘が現場の教員から、また専門家からなされてきた。この問題の多い人事評価の結果を昇給に活用しようとすることは、教育現場を混乱させ、教員の協力関係、信頼関係を破壊すること必至である。子供達への教育ではなく、自分の昇給の為、よりよい評価を得るため、管理職に媚び諂い、己の成果をアピールし、偽善的な言動が横行していくことになる。真面目に取り組んできた教員も管理職と異なる意見が言いづらくなるであろう。その結果、こうした環境で教育される子供達が被害者となっていく。何としても実施すべきでない。反対です。
□□ □□ 元教職員
- 愚かしく、恐ろしい人事評価に抗し、強く抗議する。
戦後日本の復興の目ざましさ、教育水準の向上は、自由闊達な社会の雰囲気、
教育界の進取の気風によるものでした。それは戦前の強烈な縦社会、封建的社会制
度への反動であり、猛省の結果によるものであったはずです。教育は横のつなが
り、多様性にこそ存在するものです。しかし、人事評価を金銭で具体化するような
やり方は、全く愚かしいし、硬直した社会、教育界にしてしまう恐れ充分です。一
体何を目ざそうとするのだろうか。怒りを禁じえない。
□□ □□ 元教職員
県教委に要請する機会が秋には何回かあります。
そのたびに、定数改善を国に要望している。今夏にも要望したばかり。
という回答です。
この前は、スクールサポートスタッフの増員のためにどんなに苦労したかわかりますか。大変だったんですよ。
と言われてしまいました。
当然、組合も「大人」ですから、「もちろん、苦労しているのはわかっていますよ。
静岡県庁西館の7階、8階が夜10時過ぎにも電灯がついているのも知ってます」
と「低姿勢」に答えます。
ですが、県教委の方は、勘違いしています。
そういう「大変なんです」とか、「苦労してるんです」とかの言葉は、
一番「大変」で、「苦労している」子どもたちや保護者、県民に向かって言うべきです。
そして、なぜ「定数改善」が実現しないのか、正規教職員を増やさずに、非常勤・非正規(「会計年度任用職員」と公的には言います)で待遇もよくないスクールサポートスタッフに頼らざるを得ないのか(1日4時間か5時間勤務)、子ども達や保護者や県民に向かって言うべきです。
で、ここで「人事評価の給料への活用=評価の賃金リンク」についてです。
県教委が、そんなに日常の仕事が大変だと言うなら、なぜわざわざ、人事評価の賃金リンクをしようとするのでしょう?
実は、評価の賃金リンクはとても大変で、苦労の多い制度・仕事です。
まずその仕組みを作るのが大変です。何をどう評価するのか?だれがいつ評価するのか?「自己目標シート」「評価シート」うんぬんかんぬん。しかも、毎年検証し改善していくと言っています。
賃金へのリンクと言っても、賃金の原資は決まっているので、それを振り分けるわけです。その作業は毎年大変です。
そんなことやる人、時間、お金があったら、ほかのことに力を注いだほうがいいのでは? いや、注いでください!
来年、さ来年のお願いをしているのではなく、今、困っている子ども、学校に手だてを打ってください。