働きやすい教育現場を創り出そう


こんなコーチングスタッフなんていりません!
 各学校では、「2年間のコーチングスタッフが終了し、ほっと一安心」したのが実情ではないでしょうか。どこの学校でも、校内研修で研究授業を行い、指導主事訪問の授業や地域の指導員訪問の授業があり、よりよい授業をするために多くの時間を費やしています。そのほとんどは、勤務時間外で。
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 現場では、?退職校長を高い賃金で雇うなら、大変な思いをしている学校に支援の職員を配置して欲しい?というのが切実な願いなのです。
 県版カリキュラムの普及と若い教師の実力アップ(と言われていた)という当初の目的は、理解するとしましょう。
 ところが、昨年度は、
「午後の訪問の場合は全体研修を設けなさい。」という指令がきました。放課後は会合や出張があって、翌日の授業準備の時間がなかなかとれなくてあえいでいる中での全体研修でした。
 そして今年度は、
「まだコーチングスタッフの授業をやってない者は手を挙げて」
と、調べがありました。該当するのは教務主任を始め、四十代後半から五十代の教員がぞろぞろ。《ずるをしていた者に同様に苦役を課す》というような印象をうけました。
 教育委員会は、?現場の大変さを認識しているのか??子どもたちのために一生懸命頑張っている教員たちを信頼しているのか?と、問いたくなります。
 コーチングスタッフのために費やす税金と時間が、本当に子どもたちのためになるのならよいのですが…。

事務所の統合で管理強化?
 西部教育事務所と中部教育事務所が統合され、静西教育事務所になりました。
 これまで西部教育事務所の管理主事訪問では、午前の訪問の場合、2校時…校長と懇談、3校時…公開授業、4校時…全体指導というのが一般的でした。4校時の全体指導は、児童管理のために1・2名の教員が見回りをする以外は、全学級を自習にしなければならず、授業時数としてはカウントされるものの、子どもたちと授業を進められないので何とかならないものかと感じていました。全体指導では大切なことが話されますが、もし仮にこれが授業だとしたら、子どもたちはひたすら話の内容をノートに書き、授業が終わったら解放感に浸るだろうという形態でした。
 さて、静西教育事務所になって、全体指導がなくなったので、普通に授業ができる教師が増えたのはうれしいことです。
 ところが、教務主任・研修主任・生徒指導主任は違います。2校時…3名とも公開授業、3校時…3名以外の教師の公開授業を参観、4校時…面談(研修主任・生徒指導主任・教務主任・教頭の順に質問に受け答えをする。合計15分)。
 小学校では、研修主任や生徒指導主任は学級担任の場合が多いのです。他の教師が授業をできる状況ならよいのですが、学級担任が一番気をもむのは、学級が教師不在になることです。
また、公開授業では「本時の目標」だけだったものが、A4版の指導案1ページ、または半ページになりました。授業のよかったことろを褒め、改善の必要なところを指導してくれるのでしょうか。  

この夏は大いに学ぼう!
 そして、休養も十分に!

 このニュースが発行されるころには、学校によってはもう夏休みに入るところもあるのではないでしょうか。
 世間では「先生方はいいですね。夏休みがあって!」等と誤解している人たちがたくさんいるようですが、実際のところ、年々忙しさが増してきているのではないでしょうか。
「ゆっくりできるのは子どもたちだけだよ」と言うと、
「私たちだって忙しいよ」
と、怒られそうです。そうです。子どもたちも確かにいろいろとあって…。
 この夏は、大いに学び、そして十分に休養もとって、九月からのエネルギーをしっかり蓄えたいものです。
 教特法の趣旨を生かすことも確認! 
 
 皆さんの職場では、「自主研修」がとれていますか。実は、この件に関して、昨年も次のように県教委交渉の席上で確認したのです。
教委「自主研修は大いに勧めている。校務に支障のない範囲であればいい」
組合「ということは、『学校で出来ることは学校で…』というのはおかしいですよ    ね」
教委「『学校で出来ることは学校で』というのは、過敏な反応だ」
組合「教特法の趣旨からすれば、自宅で授業案を作るのだって、当然自主研修になり  ますよね」
教委「もちろん」     (06年全教静岡ニュースより)
 今年の交渉では「教特法の趣旨に基づき、校務に支障のない範囲で」という言葉でしたが、一年前の前述したやりとりについて確認し、「同じと考える」との確認をしました。
 皆さん、「教特法」の精神を生かし、この夏は大いに研修をとって学びませんか。
       静岡県教職員連絡会ニュース」より部分掲載