県教委最終回答交渉報告

zenshizu2005-11-21


 11月18日(金)に県教委から最終回答がありました。

県教育長の最終回答 11/1、11/10の交渉以降検
討を重ねてきた。
 先ず県人事委員会勧告の取り扱いについて3点。

① 給与改定については、勧告を尊重する基本姿勢で、他県
の動向を見ながら検討した結果、勧告通り実施し、給料表の
引き下げ、一時金の0.05月引き上げを11月中に県議会
に提案する。(勧告改定月例給ー0.31%平均1,253
円減、期末・勤勉手当のうち勤勉手当を今年12月に0.0
5月引き上げ、来年度以降6月と12月勤勉が0.7月から
0.725月にし、期末勤勉手当4.45月に。仕事量や責
任が増しても給料を下げられるという理不尽さ!一昨年まで
5年連続の年収減で時間外手当もないのに。)
 尚、05年度12月期末手当から勧告通り公民格差相当分
の調整をする。(例の不利益遡及。地裁段階では「正当」と
判断されたと言いますが、働いて給料が支払われた後で、払
いすぎたから返せとは、納得がいかない!)

②「給与構造改革」について、勧告を尊重し実施したいと考
えている。国や他県の動向を注視し、これまでの経緯をでき
る限り尊重しながら、今後・・・(この部分?)06年度4
月1日実施で準備をする。
(06年4月1日から給料表を平均4.8%引き下げ。特に
中高年は7%引き下げ。これを昇給カーブのフラット化と言
っている。一応現給保障するとは言っている。現行号給をさ
らに4分割。査定昇給の導入方向などが言われている。成績
主義本格導入の方向。「地域手当」の新設で当分の間県内一
律6%にする。)

③ 評価(勤務実績)の給与への反映について、勧告を尊重
しつつ、県教員人事管理システム研究協力者会議の最終報告
を踏まえ、慎重に検討していきたい。
 制度導入を前提に、研究協力校で試行し、実施状況を検証
し、定着・成熟状況を見極めていきたい。 
 (研究協力者会議には、全教静岡と高教組が傍聴してきま
した。そこでの議論では、学校現場に「成績主義」導入は難
しいという流れが強かったように思います。HPに議論の様
子が載っています。にもかかわらず給与への反映の方向を打
ち出したのは、県教委自身の思惑が強かったからでしょう。
なのに「最終報告を踏まえ」とは、まさに研究協力者会議を
アリバイづくりに使ったことになり卑劣です。) 

 退職手当は、国に準じた制度にしてきた。国の改正に準じ
て改正を行いたい。その取り扱いについては、上記②とあわ
せて引き続き検討していきたい。(全教教職員賃金「まめ辞
典」P11参照)

 通勤手当については、
① パーク・アンド・ライド方式(最寄り駅の駐車場に自動
車を駐車し、公共交通機関に乗り換えて通勤する方法)によ
り通勤している場合、駅周辺の有料駐車場等の料金を負担し
ている職員の手当支給については、他の職員とのバランスを
検討しながら、結論は来年度に出したい。

② 西富士道路の認定要件緩和については、地域の住民が日
常的に利用している有料道路であることから、この利用者の
うち、通勤距離や通勤時間が短縮できる職員については、0
6年度から通勤手当の算出の基礎にできるようにしたい。
 
 福利厚生特別事業について、昨年度も単年度かぎりで実施
としてきたが、社会情勢や県民に説明できる公費負担かどう
か検討した結果、本年度は実施しないこととした。(職員が
働きやすいように手だてを打つことをどうして県民に説明で
きないのでしょうか。税金だからと言いますが、使用者が労
働者に対して福利厚生事業を行うことがおかしいというので
しょうか。)

 今後の検討課題とした以外は、最終回答としたい。ご理解
をいただきたい。11月中に県議会へ提案したいので、本日
5時までに返事をいただきたい。
 今後も学校で職務に専念できるため、教育環境、職場環境
改善のため努力していく。
(組合が要求してきたことは教育や職場環境改善要求です。
その要求を無視してどこで「努力」?)

福利厚生事業をやめるのはおかしい
組合 福利厚生事業は20数年前、上がらない給
料の見返りとして出してきたものだと記憶している。やめる
というのなら、給料の方に反映してほしい。

教育長 要望はわかるが、こういったことへ公費負担
することへの世論、他県の状況を見ると厳しさがある。今ま
でも諸情勢にあわせて見直ししてきた。給料の見返り部分と
しては、見解は分かれる。
(後の教育総務課参事との話で、福利厚生事業については、
設置者の市町村でまかなう部分もあるのではということが出
ました。)

臨時教職員の待遇改善は
社会通念上も妥当なはずだ
組合 臨時教職員の一時金に関する基準日についての
改善要求に対して改善は困難という回答だった。今年病休半
年で5日の新設があった。しかしまだ、正規職員から比べる
と、忌引日数が半分など理由がわからない制度がある。実質
同じように働いているのにおかしい。

教育長 臨時の方が大切な役割をしていることは同感
だ。ただ、制度上差がつくのは、制度上も社会通念上もやむ
を得ないと思う。
 配慮は大事だと思う。
組合 臨時教職員のような臨時職はほかにない。正規
と同じに働いているのだから、社会通念上同じにすべきだ。
 理由がない(不備な)制度はおかしい。そういう制度を改
善していくのが行政の仕事ではないか。

成績主義は県人事委員会も学校現場は難しいといっていたは
ずだ
組合 「給与構造改革」について「これまでの経緯をふま
え」の言は、評価できる。組合と確認しあおうという姿勢を
見せてほしい。
 評価を給与に反映させようとすることについては、県人事
委員会も学校現場は難しいと言っていた。

教育長 評価と給与については、県議会でも答弁した
が、来年度一部で試行し、さ来年度県下の大半の学校で試行
実施し、制度設計を考えていく。教育界にふさわしい評価制
度をつくっていきたい。
 今、何年にスタートするかは発言を控える。数年でいい制
度にしたい。 意見を聞いていきたい。

組合 評価制度と給与構造改革はセットではないか。
評価制度が決まらないまま給与構造改革を始めるのは早計で
はないか。

教育長 評価制度の不十分なところを試行で状況を見
ていく。
 また構造改革は、評価制度だけではない。

 
 もちろん不利益遡及の不当性なども訴えてきました。