【全教が文科省に要請】2014/7/25

◆校内人事の決定・職員会議の規約等の点検・調査の中止などを文科省に申し入れ

 全教は7月25日、

「校内人事の決定及び職員会議に係る学校内の規程等の状況について」の通知撤回、

またベネッセによる個人情報流出にかかわって「全国一斉学テの中止と民間委託の禁止」、

参議院予算委員会おける下村文科大臣の政治介入発言撤回を求めて、

文科省に申し入れを行いました。


 今回の申し入れは、全教今谷賢二書記長、土方功総務財政局長が行い、文科省からは斉藤健一企画課調査係長が対応しました。

 文科省は6月27日初中局長通知で、校内人事や職員会議に係って「通知・通達に反する規程や慣行の存在について点検・調査」をし、存在すれば速やかに「廃止か修正する」よう指導し、その状況を報告するよう求めています。さらに、「規程や慣行の有無にかかわらず」校内人事の決定や職員会議の運用について確認することを求めています。
 そもそも校内人事においては、日常的に子どもたちと直接接している教職員の声をいかした人事配置こそ必要であり、職員会議も職場の合意形成のために自由な論議が保障されなければなりません。
 今回の通知は上意下達の学校運営を徹底するだけでなく、校長の裁量権も侵すものであることを強く申し入れました。

 また、ベネッセホールディングスにおいて顧客の個人情報が多量に外部流出したことに関して、全国一斉学力テストを委託している私企業であることを踏まえ、個人情報保護の観点からも全国一斉学力テストを中止すること、さらに今回の事態を重視して必要な措置を行うよう求めました。

 7月15日、参議院予算委員会集団的自衛権にかかる閉会中審査で、自民党島尻安井子議員が「集団的自衛権について学校現場で間違った、あるいは子どもたちが誤解する表現で授業が行われている」と質問しました。これに対して下村文科大臣は「詳細がわからない」としながら「不適切な事案であれば教育委員会等を通じて指導し、学習指導要領に基づく適切な教育が行われるようとりくむ」と答弁しました。
 そもそも事実も確認されていない質問に対し、「不適切」として文科省としての指導まで言及するなど、学校の授業で集団的自衛権を取り上げることさえ萎縮させ、子どもたちが自由に考え、議論することを妨げることになると、答弁の撤回を強く要請しました。
                                                以上



上からの統制、言論統制、教育の自由への攻撃が強まっています。
「あの時、言っておけば。」
は、70年前の教訓です。
政府・文科省は、教育に関して今やるべきことをまちがっています。
いや、そういう正論が通じないのかも。