1月19日次長提案についての全教静岡の回答表明

1 主幹教諭の設置については、断固拒否します。
2 勤務時間の短縮については受け入れます。実施時期については、学校等の事情も踏まえやむを得ない選択だとは思うものの、試行を含めた具体的な検討を早期に開始することを求めます。
3 なお、今回の交渉に関して、教育長が機会あるごとに口にする「誠意ある対応」とはほど遠い対応であったことに、私たちは抗議の意を表明します。

「1主幹教諭の設置については、断固拒否します。」について

 今日の学校現場の苦難な状況を改善させるのに、今回提案された主幹教諭の設置が何より優先される施策でしょうか。今学校をよくするには、担任を中心とした教育に直接たずさわる教職員を増員するなどして現場を元気づけ、同時に待遇改善をすることだと考えます。
 教務主任を半ば管理職化させ、新しい職に置き換えることは、学校職場を企業や行政組織と同様に、縦系列化し、指示命令がスムーズに通るような構造にすることを狙っています。
 将来、行政の下に教育をおくことになります。すなわち、学校教育の有するべき主体性、自主性を教育委員会自らが放棄し、行政の中に完全に組み込まれます。教育の本質を変え、県教委自らが願って語っている教育の理想を、自身の手で破壊する方向に歩みだしていることを示しています。
 さらに、ともなって非常勤教員を配置することは様々な意味で同意できません。

「2勤務時間の短縮については受け入れます。実施時期については、学校等の事情も踏まえやむを得ない選択だとは思うものの、試行を含めた具体的な検討を早期に開始することを求めます。」について

 15分の時間短縮が、教職員の超過勤務の実態を改善させるための実効ある措置となるよう、委員会としての責任を果たすべきと考えます。

「3 なお、今回の交渉に関して、教育長が機会あるごとに口にする「誠意ある対応」とはほど遠い対応であったことに、私たちは抗議の意を表明します。」について

 進行役の参事は「今までにも情報提供してきたはずである」と述べ、さらに「整理されないで、質問がバラバラ出てくるなかで時間を使ってしまった」と交渉時間の不足を私たち側の責任であるように言われました。

今回の主幹教諭の設置に関してこれまで県教委が明らかにしてきたことは以下の通りです。

◆2007年11月22日 教育長(質疑の中で) 微妙な問題。今までの中ぶたが(中間管理職?)良くないのかどうかという話。大都会の学校と静岡県の学校は違う。管理職と職員はそれなりにうまくやっていると思う。ただ、(副校長、主幹教諭、指導教諭の)制度ができた以上、どんな形がいいかこれから検討が必要だと考えている。

◆2008年4月24日 教育長「国や他県の動向を見ていきたい。設置に向けて検討していく。」

◆2008年10月31日 教育長 「新しい職については、現在国の動向や他県の状況を踏まえつつ、平成21年度から公立小中学校においては、主幹教諭の設置を検討しているところである。」
これら以外に何ら具体的な提案・考えは全く聞いていません。(要請の中ですらまだ検討中と繰り返すのみでした)

 私たちは、19日に初めて次長の口から具体的提案を知らされ、それも私たちからすれば、その姿が十分に理解できるにはほど遠いものでありました。
 「整理されないで、質問がバラバラ出てくる」という批判は、事前に内容を提示し意見をまとめておけというならばまだわかりますが、そもそも大変失礼な発言で看過できません。
 私たちはこれらの発言に断固抗議し、発言の撤回を求めると同時に、交渉のあり方を大きく改善することを求めます。