全教静岡第6回定期大会、新年度方針を確立!

 私たち全教静岡は、4月29日、静岡市内で「第6回定期大会」を開催しました。朝10時から午後4時半まで長時間にわたる討議で、新年度方針について論議を深め、代議員全員の賛成で新年度方針を採択しました。討議された内容を簡潔に報告し、大会報告とします。

■来賓 ○静岡高教組・平島逸雄書記長 ○静岡県評・吉野雄二議長 
    ○日本共産党・酒井政男前県議会議員 ○全教・北村佳久書記次長

■委員長挨拶では、「尾崎裁判の東京高裁逆転判決の要旨」「国会情勢」更には「学習指導要領・教育振興基本計画のネライ」等にふれ、報告しました。
 ※来賓挨拶の内容は省略します。
■メッセージ 全教41組織及び新婦人静岡県本部からありました。
※総括案・決算報告・監査報告・予算案・新年度方針案についても省略します。
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■討議・・・内容毎にまとめて報告します。

《教材の選定に関して》

(静岡)・教材の選定(ワーク・プリント・副読本等)について、2〜3月の中に決めてしまっているところがある。旧静岡市は結構自由だが、清水区は自由がなく、決められてしまっている。
(浜松)・浜松も清水と同じ状況だ。
(東部)・今年は自分が「補助教材使用届」を出すまとめ役になっている。「学年で検討して」と依頼した。
(静岡)・選定問題はずっと以前からある。4月になって、新しい人たちで決めるのが当たり前。    例え2月の段階で民主的に決定したとしても、使う人たちが決めるべきだ。中学では「自習室」を購入するか否か、一冊1000円もするわけで、決定するのも大変だ。
(東部)・家庭科はA社と既に決められてしまっている。
(静岡)・A社のものを使ってくれ、私たちの仲間が作っているから、と言われても、使いにくいので困る。

《管理職のパワハラに関して》

(東部)・校長が高圧的な人で、「あなたたちは試用期間だから首を切るのは私の気持ち次第だ」という女性校長の発言があった。
  注;そんなことはありません。校長の気持ち一つで採用非採用を決定してはいけないことになっています。評価は客観的でなければならないからです。逆にそのような発言をする校長は、県教委から指導されることになります。
(静岡)・特別支援に関わる子が、5人くらいいた。引き合う子たちがいて、学級崩壊はしなかったものの、自分が追い詰められていくのがよくわかった。校長は、その子がカバンを放かって遊んでいると、それを見て「指導していない」という。そういう子でも「授業に参加できるような指導をするように」という校長。「じゃあ見に来てください」と言っても来ない。ガマンが出来なくなって、2月になり「それってパワハラでしょ」と校長に言った。「職員会議で対抗的な発言をするでしょ。だから私も…」と校長。「これ以上続いたら執行部にきてもらう」と言ったら、その後…。
(中部)・新採3年目の女性教師が特休にはいった。パワハラ校長はこの3月に退職したが、今度はパワハラ校長の奥さんが支援員で学校にやってきて、その先生は登校出来ていない。教組としても校長交渉や市教委と交渉したりしてきている。
  注;裁判でも上司のパワハラが問題にされることが多くなっています。他県でも校長によるパワハラが大問題となっているところがあります。「精神的に参って辞職」なんて事になる前に、組合や関係機関に訴えましょう。

《学力テストに関して》

(東部)・親は「4月実施で10月返却」では、何の役にも立たないと批判している。午前中いっぱいやるため、子どもたちも大分疲れていた。
(西部)・中学校でその日の朝に「テストの傾向(出来具合)を出せ」と言われた。「答案をコピーしないように」という指示。模範解答を作って子どもたちに配布し、一問一答で調べた。何のため?
(東部)・厳重に鉄庫に入れられていた。たまたまその日、不登校の子がやってきてどうするか検討したりした。「先生、さっきの算数で+を書き忘れた!」「もうだめ、もうだめ」。「答案が返されるのは10月頃かな?」「」そんなころまで、オラ、覚えてらんねぇよ」。子どもから様子を聞いた母親曰く「子どもを見て、1日でやるのは大変のようでした」。
(静岡)・昨年度、テスト終了後、百万円の経費を使って「放課後・学習支援」の研究を実施した。たくさんの子どもたちが希望。支援の人たちもがんばってくれたが、チョコッと支援で…。これで、学力向上に役立つのかな。
(静岡)・その報告書が出されて学校に届いた。すごくきれいなカラーの本だが、何の役に立つのだろうか。

 このように、次々と発言が続きました。箇条書きで簡単に報告します。

統廃合

・市長選で、学校統廃合に意欲的な人が当選。校長会は統廃合を容認している傾向で今後が心配でたまらない。 

教職員評価

・教職員評価の試行に参加しないと、不利になってしまうのか。自分は昨年も出さなかったが…。
・校長も教頭も面接や評価をどうしたらいいのか困っているのが現実。
・C評価を受けた。とても資質向上に役立っているとは思えない。
・仕事の中味を見て、評価していないのが問題。教育の仕事は、チームで働くもの。横のつながりが弱くなってきている。

給食の民間委託化

・給食の民間委託化が進んでいる。1年に5校くらい、民間委託化されている。自分の学校でも、働く人が入れ替わり立ち替わりやってきて、給食を作っている。今は栄養士がいるのでいいが、将来が心配。

管理職の問題

・仕事をしない、実務ができない教頭がいて大変。教科も○○しか持てないため、2週間で11時間しか持てず、子どもたちも自習にされることもよくある。助勤にも行かないため、養教や事務員までもかり出されていた。3月に校長交渉もした。その後、静教組の分会でも同じ内容で交渉をし、助勤にはまず教頭、次に…と決まり、少し改善された。    

仕事量が増えた

・学校では、いろんな人が働くようになった。しかし逆に正規職員にたくさん仕事が回ってくる。今後、仲間同士で不満が増えるのではないか。その意味で、不必要なものはなくしたい。

県内教研,組合学習会で学ぶ

・県内教研で学んだことをもとにして養護学級で図工の作品を作った。その子どもの作品が、コンクールで見事入選した。子どもたちも大変よろこんでいる。私も大変うれしい。
・「元気スクール」に取り組んでいるが、これは自分たちの学習にもなっている。

勤務時間

・「勤務時間の適正化」「出退勤記録簿」など、職員会議で、職員にしっかり伝えるよう要求した。最近は、勤務時間に関することが管理職の口から語られたり、組合から問題を指摘すると、委員会がすぐに反応したりするなど、少しずつ改善されてきている。管理職の口から言わせることが大切だ。
・浜松では、市が雇った保健士が学校を巡回する準備をしている。

高校入試

・高校入試制度が改善された。しかし、全県一区となったり、学校採用枠が不透明になったりするなど、問題点もいくつかある。高校と一緒に問題点の分析をし、合同要求書を作りたい。

就学援助〜静岡県は断トツ低い

・就学援助がもっと受けやすくなるよう、要求してほしい。

憲法改悪阻止

・高校と義務と一緒になって、憲法を改悪させない運動を作ろう。地区毎に集まって学習したり、宣伝したり…。地域の運動を創り上げたら、運動は一気に進むだろう。

 そして、組織拡大に関しては10人から発言が出され、今後の活動に対する“やる気”が大いに語られました。
・新採の教員がものすごく忙しい。中には一週間で退職してしまった人もいる。ゆっくり、丁寧に語っていきたい
・人事異動の問題で加入者がいた。委員会に希望をしっかりと伝え、希望を実現させることができた。
若い人たちが参加できる企画を作っていくことが大事。
・組合費は高くないか?ちょっとした工夫がほしい。優遇措置はやっぱり必要ではないか

等々、今後の参考になるような話がたくさん出されました。
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 今回の大会では、全部で何と45本もの発言があり、大いに本音で語り合った意義のある大会となりました。書記長のまとめを受け、前述したように新年度方針が満場一致で採択されました。 以上、報告とします。

(何か疑問・質問がありましたら遠慮せずメールやFAXでどうぞ。)