ベネッセから「学校様」宛てに、まるで塾の勧誘のような手紙が

さいたま市教組からの情報があり、学校に問い合わせました。

 やはり「校長・教頭・学力調査ご担当先生」宛てに、ベネッセから次のような案内が送られてきていました。

■ 一つは、「毎日の学習(別項で「朝学習や習熟度別授業などに最適)でご利用いただけるプリントをインターネットでご提供」の売り込みでの『学習ナビ』というものです。「学校様専用」として小1〜中3対象・小国算、中国数英です。

■ もう一つは、「一人ひとりの学力の状態に加え、学習意識や生活習慣をデータで客観的に把握」「行政委託の学力調査を担当しているスタッフが作問を担当」「教師用帳票」があり、「学校・学年・学級ごとの実態がわかるのはもちろん、全国データとの比較をする」「1人につき700円」小学校版は「小2〜小6対象」というのが売りの、『総合学力調査』(今手元にあるのは、小学校版)というものです。「集団指導の指標」(授業や習熟度別授業のことのようです。)「家庭訪問」「保護者会」などでご活用できますという売り込みです。尚、最後に小さい字で「利用目的・取り扱いについて」とあり、「ご提供いただく児童様の個人情報を、当該サービス提供の目的で利用します。」「個人が特定できない形式」と言いつつ、「基礎資料やでデータとして利用することがある」と記され、さらに「目的の範囲内で、個人情報の取り扱いの全部または一部を、自らの責任と負担において第三者に業務委託することがあります」と付されています。

◆ 「学校様」に受験産業が乗り込もうとしていることに、唖然とします。問い合わせた学校の管理職は、無視したようです。しかし今後、文科省の全国学力テストが当たり前になり、ベネッセが集計・分析・情報管理を民間委託されたことが有名になれば、「PISA型読解力の定義に基づき」(ベネッセ案内文より)だとか「保護者の要望があるので」とかの理由で、学校がのみ込まれる可能性もあるのでは、と危惧します。「公立高校の入試問題も収録」(学習ナビ・パンフ)なんてのには、飛びつきたくなるところもあるのでは。

◆ 教育「再生」の具体的なあらわれが、また一つ姿を現したような気がします。軽視せずに、市教委や校長、教職員に訴えていく必要がありますね。

 ※ 各校の対応・反応などを管理職に聞いて知らせてください。