全教静岡の意見が、だいぶ入れられた!

高校入試制度協の最終まとめで、前期廃止、受検期間短縮

 「静岡新聞」1/23は、22日に行われた静岡県高校入試制度協について、概要次のように報道しました。

静岡新聞 「県内公立高受験は1回 協議会最終まとめ」 2007/01/23

 「県高校入学者選抜制度協議会」(会長・中山慶子県立大教授)は22日、現行制度の「前期・後期」の二段階選抜を改め、一本化する新しい改善案をまとめた。どの生徒も受験は1校に1回とし、1回の選抜機会の中で高校側が「学校裁量による選抜」と「県共通の手順による選抜」の2つを設定する。導入時期は現在の中学2年生が受験する来年から。
 40日近くの出願から合格発表までの受験期間が約半分に短縮される。
利点として
①簡明で分かりやすい
②多くの中学生にとって行きたい高校は1つという進路の実態に即している
③学校裁量段階の活用で高校独自の判断が生かされる―
など。前期選抜での多数の不合格者も解消できるとした。
 改善案は前期選抜を後期選抜に取り込んだ形。
 どの受験生も調査書、学力検査、面接で選抜される。
 特色ある生徒を対象としていた前期選抜の趣旨は学校裁量段階に反映させ、各高校が独自の選抜手順で行うとした。
 具体的には「部活動に秀でた生徒」「学力検査の結果が高い者」「生徒会など特別活動に熱心な生徒」「専門の学科(農業、理数など)に優れた生徒」など各高校がそれぞれ自校の特色に合わせて設定し、選抜資料の比重なども委ねられる。必要な場合は実技なども選抜資料に加える。県共通手順による選抜は現行の後期選抜とほぼ同じ。
 受験生の立場からすれば改善案は「一発勝負」の制度で、2校2回まで挑戦可能な現行の制度よりも受験機会が減る。最終審議でも中学校の関係者から「受験機会が1回に減るのは後退」との意見も出されたが、「部活動に秀でた者など特定の生徒だけ受験機会が複数ある制度は、子供の中に不公平感が生じる」(PTA代表)との意見が大勢を占めた。
 
 普通高校で8割の受験生が前期不合格となり、そのほとんどが再度後期試験を受けている実態を批判し、かつ受検期間が長く現場に支障が起きていることの是正も求めていた全教静岡の当面の改善点が生かされた形です。
 ただし、「通学区域撤廃」という、全県一区の導入は、子どもたちや保護者に様々な問題を与えそうで、今後の要求課題です。

 全教静岡の意見表明は、このブログ内に載っています。是非参考にしてください。