6・3三宅晶子さん教育基本法改悪反対講演会

まず、これまで密室で協議されてきたその成立過程そのものが、現行の10条違反に当たる不当なものであると述べた。
現行の教育基本法と政府の出した教育基本法案(4・28政府が国会に提出したもの)との対照表を使いながら、その問題点を丁寧に解説された。最も時間がさかれたところは、愛国心のことであるが、例えば、「「ひとしく、その能力に応ずる教育」を「ひとしく、その能力に応じた教育」に変えている、その背後にみえかくれする本質を鋭く紹介していただいた。
教育基本法の改悪をとめよう全国連絡会呼びかけ人 』となり、3年間活動し、当初は上程させない取り組みだったが、こうして、上程されてしまった。しかし、マスコミも取り上げてくれるようになって、ここでこの3年分以上の濃密な時間をチャンスと捉えることができる時がきている。問題点を知らせ、国会議員にもメールや署名で知らせ「これでは、国民に支持を得る事ができない、選挙で不利」と思わせるだけの運動をしていけば、まだまだ、やれる!のだ。
ドイツの歴史教科書では、加害と抵抗の歴史が描かれており、それは、「抵抗の階段」として、紹介されている、と、それを示してくださった。

         4.政府の転覆・ヒトラー暗殺計画
     3.抵抗する(ユダヤ人の夫を返せと妻たちが押し寄せ、取り戻した)  
2.拒否する(ハイルヒトラーと言わない)
1. 同調しない(ヒトラーユーゲントに入らない)
この1番目の階段の人を大きくし、一人一人が孤立させられる前に喜びや希望を持って行動しよう、考え続けること、あきらめないこと、これしかないのだとまとめられた。
私は、「白バラの祈り」の映画を思い出した。彼女は死に臨んでも絶望してはいなかったはずだと。私たちも今まだ、この映画を観ることもできれば、薦めることもできる。そしてなにより、教育基本法改悪反対のチラシもまければ、話もできるのだから、できることを続けてやるだけだ。そういう確信をもらったすばらしい講演会だった。