年度末人事異動について そして来年へ モ~ッ 丑

2020年度末人事異動について

 

 先日、県教委の義務教育課と、年度末人事異動について、折衝しました。

 12月17日に載せた要求書と、静岡県教委の「令和3年度教職員人事異動方針」をもとに話し合いました。

・ 人事が、長時間・過密の労働実態の解消の視点で行うこと、コロナ禍のもと、

 異動規模の縮小などを考えること

・ 新採から「10年3校・所属」などをやめること、3所属に特別支援学級担任

 を入れるなどはやめること

・ 治療中などの方の希望優先

・ 異動の有無を早く知らせること

・ 臨時教職員・会計年度任用職員・任期付教員の方の異動について、十分な配慮を

・ 赴任1年目の方の校内人事の配慮

を、特に重点的に要請しました。

 

 希望の尊重などは言いながら、残念ながら、「10年3校」と異動の知らせを早くすることについては、県教委は譲りませんでした。

 「10年3校」の件では、小学校で6年間、中学校で3年間(2サイクルで6年間)いることで、子どもたちの成長や発達、その過程を知ることはとても教育的で、教職員にとっても重要なことを訴えました。

 しかし、県教委は、勤務する市町や地域の学校を回り、経験を重ねそこで研修することが重要であるから、10年で3校経験するという姿勢を崩しませんでした。

 異動の有無を早く知らせる件では、3月上旬に内示前指導(内々示)を行っている。本来県教育委員会(教育長、教育委員)の決定が必要だから、2月ごろに異動の有無を知らせることはできないと。

 すでに2月には、次の年度の支度や計画を立てている、異動の有無によってどう段取りするかが違ってくる、転任による準備は3月中下旬では遅いとの要請は、残念ながら通りませんでした。

 ただ、具体的な面では、校長とのやり取りが重要になってきます。間近に接する校長が、県教委のように杓子定規なことはできないでしょう。

 

 転任1年目で、様子のわからない困難学級の担任になるという事例が多い、ということについても話してきました。よく聞く話です。そろそろ県教委や校長も研究を深め、教職員を守ってほしいです。

 

 さて、その話の時に、特別支援学級と担任の扱いが一つのテーマになりました。

 県教委の担当の方は学校現場にいる時にも、特別支援学級について造詣が深く、十分な位置づけをしてきた方のようです。従って、10年3校・所属の中に、特別支援学級担任となることを入れても、研修となり特別支援教育を担う教員を育てることになるから、大事だと強調されます。

 しかし、組合には、特別支援学級の担任となり、学校運営の中で軽視されるという事例が報告されます。学年の中に包括されてしまう、計画の中に一つの柱として位置付けられない、子どもが少ないからと「空き時間」がない=必要なノートを見る時間、子ども・保護者に返事やお知らせを書く時間、教材研究の時間がないなどです。

 県教委の担当者の方は、そんな事例があったら、教えてほしい、直接校長を指導したいと胸を張って答えられました。

 (学校現場では、校長の手前、なかなか改善を訴えられないのが実情ではないかと思うのですが)

 ぜひ、学校現場からの、声を聞かせてください。組合が把握している特別支援学級と担任の事例は、少なくない問題だと思っています。

 そうでなくても、昨今の中教審や、文科省の「有識者会議」の論議の動向には、特別支援学級を、「インクルーシブ教育」の印籠を掲げて、教育的でない方向に導こうとしているのでは?と感じさせられる面があります。

 

 さて、コロナ禍の1年、お疲れさまでした。

 まだまだ気を抜けませんが、(もともとこの時期はそうですが)体調を考え、『無理はご法度』の印籠をかざしてがんばりましょう ネッ

 

 よいお年を