尾崎裁判、東京高裁で逆転勝訴!

 4月24日、東京高裁に於いて、「尾崎裁判」の判決が出されました。それは、「原判決(公務外災害認定処分)を取り消す」という画期的なものでした。
 故・尾崎先生の人生を大きく左右したあの2週間にも及ぶ異常な「体験入学」の中で、うつ病を発症させた事実を認めながら、「本人が弱かったから発症したんだ」とする基金の考えを、100%否定したすばらしい判決でした。
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 判決内容について、塩澤・中川両弁護士は、記者会見で次の3点にまとめて報告しました。
 一つ目は『教員として20年間勤務をした実績ある先生が、うつ病を発症し、自殺にまで追い込まれてしまった。それを救済しないのは法の趣旨に反する』というものです。
 二点目は、『過労死・過労自殺について、今までは「時間量」でみていたが、今回の判決では「質的な面」でみて判断が下された』、
 そして三点目は『うつ病は、普通の体の病気であり、うつ病になりやすい性格とは「問題のある性格傾向」という意味でなく、むしろ適応力のある誠実な気質(今回の場合で言えば、過剰反応してしまった)と関係している』というものでした。
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 地方公務員が災害を受けた時の補償や援助をするはずの「地方公務員災害補償基金」が、この間、一貫して故・尾崎先生に対する個人攻撃を続けてきたことに強い憤りを感じてきました。「担当した児童は二人で、通常児童数の半分程度」「ほぼ毎日定時に退庁」「時間休をとって家に帰ったのに、夜、仕事をするのは疑問」等と全てに文句をつけるだけの基金でした。更に、「善子は独身であり、家事・育児の負担があったわけでもない」に至っては、基金に対し、心の底から怒りが沸きました。
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 5月9日、基金は、最高裁に上告しました。現状では何を争点に上告したのかわかりませんが、裁判が続くことだけは確かです。
 「支援する会」では、お茶(支援物資)の販売を始め、この間の経緯について「裁判報告会」を開くことも決めました。皆さんのもとにもいろんな声がかかることと思います。 

尾崎裁判の最高裁勝利に向け、高裁判決の報告会を開きます!

みんなで『最高裁勝利』が出るまで奮闘しましょう。

■日時 7月12日(土)
13時30分〜
■場所 静岡・ふしみやビル

■内容については、現在検討中です。魅力ある会にしたいと考えています。(事務局)

政府に都合の良い「教育振興基本計画」に反対!

 教育基本法が改悪され、第17条に「教育振興基本計画」を定め、公表しなければならなくなりました。まさに、これこそ《行政による教育内容への介入》です。
 今回は、「全国一斉学力テストの継続実施」「道徳教材への国庫補助制度の創設」などが盛られています。ところが、同時に提起した教員増の計画は、財務省の圧力によって消えかかっています。
特に、私たち現場からすると、本年度予算で、二万一千人の増員計画が千人に押し込まれるなど、厳しい状況にあります。新聞報道によると、基本計画の中に二万五千人の増員が盛られているとか…。
 基本計画の中で、この増員だけには大きな期待を寄せたいところですが…。