被災地の子どもと教職員へ、学校と教育の復興へ、全国から支援と激励を!

東日本大震災支援ニュース 第13号

全教・教組共闘 東日本大震災対策本部

2011 年5月11日(水)

連休中のべ700名以上のボランティアが活動

石巻のみなさんに、頼りにされ、喜ばれました。

 
 「被災地のために何かできることはないか」「とにかく何かしたい」と、全国各地の仲間195名が登録。4/29から活動した全教滋賀の20名をはじめとして、のべ700名を大きく超える規模のボランティア活動となりました。


≪大変な水産加工場の片づけ作業≫


 石巻での活動は、現地の要望を受けて様々。水産加工場では、津波で使えなくなった倉庫をかたづけました。強烈な魚の匂いの中、朝から終日片づけ作業。でも、「水産の町・石巻を復活させたい」という業者の方々の切実な要望を受けて、つらい作業でしたが、とても喜ばれました。


≪学校を再開するための援助活動≫


 避難所になっていた学校を片づけ、授業再開に向けて準備をする活動も、石巻市教育委員会の要請を受けて行いました。避難所の皆さんの荷物を運びながら、それぞれの方の要求や悩みを聞きます。仮設住宅の建設を1日も早くと思いながら、荷物を運びます。また、沿岸部で、使用が不可能と判断された湊中学の机・イスを石巻中学に運ぶ作業もしました。生徒たちは、スクールバスに乗って2キロ離れた中学に通うそうです。新しい生活が、子どもたちにとって少しでも笑顔を取り戻せるものになるようにと願いながら、教室の整備をすすめました。


≪石ノ森・漫画館の整備も≫


 石巻は、石ノ森章太郎の町でもあります。沿岸部の中州にある石ノ森・漫画館は、壊滅的被害。
 でも、せめて「5月5日の子どもの日だけは、子どもたちに開放したい」という市民の願いを受けて、館の片づけ作業も行いました。子どもの日、漫画館での笑顔の子どもたちの様子がニュースで流れま
したが、あの笑顔を実現させた力は、全教ボランティアの活動でした。


≪子どもたちと遊んだボランティアも・・≫


 参加者の中には、「子どもたちと遊んで、笑いあいたい」と、折り紙や楽器、実験道具などを準備してきた方もいました。避難所を訪れて、集まった子どもたち(4歳から高校生までいろいろ)と楽しい時間を過ごした方も。「とにかく、退屈。みんなで腹の底から笑いあいたい。おもしろい人を連れてきてほしい」と、子どもたちに言われたそうです。


≪避難所の方々の荷物を運びました≫


 体育館のパーテーションで仕切られた狭いスペース ペース。最初のころは、このパーテーションもなく、本当につらかったことでしょう。
 ひとり一人の被災者を人間として扱ってほしい。ひとり一人の生活を大切にしてほしい。
 作業をしながら、やっぱり政治の責任は大きいと、あらためて感じました。
 被災地に憲法25条を生かすとりくみを、今後つよめていかなければ・・と、現地に行って強く思いました。


≪ボランティア活動に参加して 静岡高教組 鈴木憩子さん≫


 「役に立つことがなくても、落ち込まないで帰って来よう」とは、ボランティアに行く前に考えたことです。でも、1日目、すぐわかりました。途方もない被災地の中で、作業をしながら、仲間と話しながら、被災者とのわずかなかかわりの中から多くのことを感じたり学んだりしました。私たちにできることは、ほんのわずかだけれど、人の手でやり続けるしかないことがたくさんあり、地道な作業でしか先には進めません。わずかな進みでも、みんなで1日かけて片づけた広場を見ると、やっぱりやりがいを感じるのでした。


≪青空物資お届け隊が待たれていました≫


 5月5日と5月8日は、「青空物資お届け隊」が大活躍 活躍。やっと建設されたばかりの向陽町の仮設住宅に、うかがいました。仮設住宅の住民の皆さんにとっては、初めての物資お届け隊。宣伝カーでグルリと回ると、どんどん人が集まってきます。農民連から届けられた野菜(大根・キャベツ・ミニトマト)が大人気。いわさきちひろのカレンダーも喜ばれました。
 沿岸部の被害の大きかった地域でも3か所のお届け隊。どこでも行列ができました。
 8日は、手が届いていないといわれる女川の避難所で、物資お届け隊。トラックいっぱい積んでいった、トイレットペーパーやTシャツ、子どもたちの靴や服、文房具が、喜ばれました。私たちのお届け
隊の周りに人の輪ができ、おしゃべりの花が咲きます。
 物資だけではなく、少しホッとできる時間を避難所の皆さんは求めているのかもしれない、そんなことを思いました。

  全教のボランティアは、トコトン丁寧に仕事をして地域から頼られる、そして住民といろいろな対話をして心のつながりもつくる、「やっぱり全教」という活動ができました。みなさん、ご苦労様でした。

 全教は、5月中のボランティアについては、全労連の提起にしたがって受付を続けます。
 全教を通して、申し込んでください。
   (月・木に、全労連前からバスが出ます。)



 また、全教は、被災地復興の仕事は公的就労に移行すべき(地元住民に仕事を!)と国に要求しています。