3・1ビキニデー  被爆・核実験被害の告発を、被災者援護を、 さらにロシアのウクライナ侵攻の糾弾、核使用絶対反対! 

3・1ビキニデー集会 

被爆・核実験被害の告発、被災者援護を求め、

さらにロシアのウクライナ侵攻を糾弾

 アメリカのビキニ環礁などでの核実験被災から68年、

 3・1ビキニデー集会が3月1日、オンラインで開かれました。

 

  前日には原水協集会や、実行委員会による特別企画・パネル討論も開かれました。

 

  ロシアのウクライナ侵攻と核戦力特別態勢に対する抗議の集会ともなりました。

 

 あいさつで静岡県原水爆被害者の会会長は、「第五福竜丸の生存者が2名になったが、決して風化させない取り組みを」と述べられました。

 

 第1回核兵器禁止条約締約国会議の議長のオーストリア外務省クメント大使は締約国会議が「条約の根拠である核兵器の非人道性を強調するチャンス」として日本はじめ広範な各国政府と市民社会の参加を呼びかけました。

 

 日本原水爆被害者団体協議会からは、核兵器は反人間的・絶滅を目的とした狂気の兵器であり、なくすために力を合わせようと訴えられました。

 

 広島・長崎市長らからのメッセージを、静岡県評議長が紹介しました。

 

 原水爆禁止世界大会実行委員会運営委員会共同代表の主催者報告は、ロシアのウクライナ侵攻に抗議するとともに、それを口実に非核3原則を崩そうとする動きにも警戒を呼びかけ、3・1に続いて夏の世界大会の成功への取り組みを提起しました。

 

♪what a wonderful worldなどのピアノとフルートの演奏がありました。

 

 続いてパネル討論が行われました。

 原水爆禁止世界大会実行委員会運営委員会共同代表は、アメリカや日本の政府は全容解明をしようとしない。国益保護のために核兵器を開発を行うと高度の軍事機密となり、さらに被害が隠ぺい・放置されている。

太平洋の水爆実験被害の全体像はまだまだ分からないままなので、明らかにしていく必要性があると語られました。

 

 黒い雨訴訟の弁護団から、「被爆から76年も放置されてきた黒い雨被爆者を救済」した地裁・交差判決の意義とたたかいの経過が語られました。

 

 長崎被爆体験者の方は、被爆の実態が隠ぺいされ・被爆者が放置された経過をたどりながら、認定・援護・支援を求めてきた取り組みを語られました。

 

 韓国の方から、強制連行され広島と長崎で被爆した朝鮮人の帰国後の実態が報告されました。被爆者を無視し、放置した韓国・米国・日本の政府に対し、責任を認め、被害者の調査をし、謝罪と補償を求めていることを語り、支援と連帯を訴えました。

 

 ビキニ労災訴訟支援する会の方や訴訟原告団長から、知られていない第五福竜丸以外のマグロ船や貨物船のビキニ水爆実験の核被災の真相について語られました。真相を知らせることと各被災者救済の道を一日も早く切り拓こうとしている経過が報告されました。

 

 ブラボー核実験をはじめ、マーシャル諸島での核実験の放射線学的影響について調べているコロンビア大学・核研究センター上級講師の報告がありました。

セシウム137の濃度が人間が島に住み続けるには高すぎたこと、大洋の汚染除去は大変心配などを語りながら、歴史の間違ったことを正すのに役立つこと、核兵器や今後開発される新技術の危険性から教訓を学ぶことを旨として仕事をしていくとまとめられました。

 

 核大国による軍事侵略と核使用の威嚇が続くウクライナ問題の現状や、高まる東アジアでの核大国間の緊張の中、「核抑止」や「核の傘」の危険な実態を改めて明らかにした集会となりました。