被災６０年・２０１４年３・１ビキニデー集会が、３月１日に焼津市文化センターで開かれました。
オープニングは、「うたごえ」のみなさんの「海に生きたあなたへ」「その夏をこえて」の大合唱。参加者が、まだ席にすわったり、移動したりの間だったのがちょいと残念。それでも、大ホールに響きわたるすてきな歌声でした。曲もよかったです。
第１部開会
川本司郎さんの主催者あいさつ
ジョセフガーソンさん、ミホ・シボさん、マラヤ・ファブロスさん、焼津市長らの来賓を紹介した後、ＮＰＴ２０１５に向けて、来年被爆７０周年に向けて、原爆と人間展の全国開催に向けて、…この集会を跳躍の場にと訴えられました。
来賓の中野焼津市長は、歓迎のあいさつとともに、いまだ１万７千発の核兵器がある世界で、核兵器廃絶を訴えたい、中学生を被爆地に派遣したり平和市長会議などに参加したり活動していくなど、連帯のあいさつをしてくれました。
松井広島市長ら多くの自治体首長からメッセージが届いていることが紹介されました。
小ホールもいっぱい！
続いて、安斎育郎さんの主催者報告がありました。
ビキニでの実験１５メガトンは、第二次世界大戦の５倍の威力があることなど。
魚が鳴いている。ガイガーカウンターを実践。秋刀魚（８千円のイミテーション）に近づけると確かにピーピーと鳴く。当時は、ガーガーという音で、ガーガーカウンターとも言われたそうです。
核兵器廃絶を求める国が圧倒的多数になって、「超大国を追いつめつつあります。」
ビキニに第五福竜丸以外にも、漁船千隻も行っていた。高知幡多高校生平和ゼミの調査で少しずつ明らかになっているが、まだまだ調査できていない。ビキニ被災者のガン死亡率は広島被曝者より大きいという指摘もある。こういったことを解明する仕事は我々がやらなきゃならない。
『ビキニ水爆被災事件の真相〜第五福竜丸ものがたり』（ビキニ水爆被災事件静岡県調査研究会・かもがわ出版）をぜひ読んで！と。
安斎育郎さんによる『ビキニ被災水爆事件の教訓』
１）大国は、世界戦略のためなら、冷酷にも、弱者を犠牲にすることがある。
２）大国は、不都合な情報を隠蔽し、真相を見えにくくする恐れがある。
３）真相解明には、問題意識を共有する市民と専門家の協力が不可欠。
４）被災実態を掘り起こし、被災者の声を大きくまとめることが大切。
５）被災者と広範な市民が連帯し、大きく世論を盛り上げる必要がある。
６）粘り強く運動を続け、広範な人々に情報を発信し続けることが大切。
７）資料の意味を解明し、多彩な方法で事件の風化を防ぐ努力を続ける。
放射線障害廃絶、原発廃炉なども視野に入れた運動を行おう。福島原発事故では、被災者の間、都市住民との軋轢など克服課題はある。今までの原水爆禁止運動は、それらを乗り越える経験と教訓を持っている。
第２部は、集会プログラムから転載します。
鈴木裕子さんによる“二胡”の演奏。サトウキビ畑や花は咲くなど。
「実相を語る」として、
マーシャル諸島訪問中の大石又七さんの映像と電話。
ロンゲラップ島被爆者レメヨ・アポンさんのメッセージ。
第五福竜丸乗組員だった見崎ご夫妻のビデオメッセージがあり、池田さんが当時を回想していただきました。
福島原水協から、フクシマの報告。
海外代表ジョゼフ・ガーソンさん（アメリカ）、マラヤ・ファブロスさん（フィリピン）、ミホ・シボさん（フランス）のお話。
ユーコープ平和グループ、宗平協のみなさん、静岡民医連、原水協青年たちの
昨夜のリング・リンク・ゼロなどのトークがありました。
「集会アピール」があって、恒例の“ウイ シャル オーバー カム”の大合唱でフィナーレとなりました。
これから平和大行進、世界大会、NPT２０１５…、安斎さんが語られた我々の課題を胸におさめながら、家路に。福岡などの方は、まだまだ着いてないだろうな。ご苦労様。
大ホールの入り口と向かい合って『焼津市歴史民俗資料館』があります。（ここは、入場無料。ビキニ事件の常設展示あり）以下は、そこに掲示してある、
入院中の久保山愛吉さんの『手記』の一節です。
…子ども達も心配している様で、何が何だか判らないながらも、おとうちゃんいつ帰って来ると妻に聞くらしい。…使用法によっては善にも悪にもなる原子エネルギーは人類破滅に使用する事を禁じてほしい。私は身をもって味わって居る。この不安と苦痛をこの上皆様に味はわしたくない。侵略とは何も強力な軍隊に依り侵されるだけではない。姿なき武器、水爆放射に依る空中の汚染も大なる侵略と考えられる。こんなことを書けば思想が何だかんだと申しましょうが、既に事件直後調べたそうですから私達の思想はおわかりの事と思います。とにかく私は平和を愛する。ぼろ船と申した人もあったそうですが福龍丸時代はなつかしい、病人の愚痴ではない。…
