県教委・教育次長交渉・報告 07年2月20日
 突然の呼び出しでした。「特殊勤務手当」の提案があるということで、県教委に行ってきました。
組合   こういう手当などにはすぐに手を打つのに、秋の交渉で解消に向けて何とかしたいと言った多忙な勤務実態については、現場に何の手も打たれていない。多忙化解消に向けて前進させてほしい。
教育次長  特殊勤務手当について提案します。秋に県教育長が今年度中に精査したいと言っていたことです。見直しは、一番目に昨年10月の県人事委員会勧告で言われた、今後社会通念上、妥当性のあるものにし、わかりやすい簡素な制度に、ということを目指したものです。二番目に、会計検査院が国会に報告した、必要性、妥当性があるかどうか見直しをする必要があるということから来ています。三番目に、国や他県で見直しが進んでいることに考慮したものです。
 行政職について。① 県固有の業務で時代の変化を踏まえ、支給の必要性、妥当性を検討したものです。具体的には、■高温施設内作業手当を、特殊性が認められないので廃止したい。 ■臨時乗船手当は、対象職員の給料の調整額で対応しているので、廃止したい。② 他の手当や給料と重複するものを検討しました。具体的には、夜間看護棟(等?)手当。その内、年末年始勤務手当については、休日勤務手当と重複するの廃止したい。
 教育職員の関係について。① 県固有業務や他の手当と重複する手当について検討しました。具体的には、宿日直手当と重複する舎監手当は、廃止したい。また、定通手当は、夜間専任手当と重複するので、廃止したい。② 支給実績のない手当を検討しました。具体的には、平成14年以降実績のない添削指導手当を廃止したい。
 以上の改正を平成20年4月1日から実施したい。公務員の手当制度は県民の厳しい目が向けられ、適切な対応が求められている。
 尚、現場の多忙化解消に前進がないという組合の指摘については、本来教職員が子どもたちと向き合うような体制が必要で、私たちも同じ思いでいます。しかし人を増やせとは、なかなかいかないので、いろいろ検討したいと思っています。
組合   宿日直手当と舎監手当は、別物ではないか。業務が違う。
県教委  国の制度もあって、今まで併給してきたが、他県32県が宿日直手当に一本化してきている。舎監は、勤務の割り振りも可能だということもある。養護学校等の寄宿舎指導員は、舎監手当がないので、均衡を取る意味もある。舎監は今、静岡市内小中では藁科中1校だけ。
組合   宿日直と舎監の仕事は同じではない。宿日直で校舎管理などの対応がある。舎監は、保護者から離れて暮らす子どもたちの世話をする。宿題を見てやって、じゃあ寝なさいだけではない、子どもの生活全般を見てやる緊張する仕事だ。実際に舎監をやっている教職員に対して、冷たい対応だとしか思えない。県民の理解を深めるというが、こういうことで県民が理解するとは思えない。
 特殊勤務手当の見直しを言うなら、部活の手当の改善を考えるべきだ。県大会以外は割り振りがない上に、休日出勤してもあまりにも低い額の手当だ。しかも4時間以上からでないと払われない。(1300円〜2000円)部活の保護者会で言うとみんなびっくりする。こういう方が、「県民の理解を得られない」と言えるのではないか。
県教育次長   承知している。相対的には全国2番目の額ではあるが、考えていきたい。

…これで、交渉時間20分が終了!たったの20分で、組合の理解は得られない!こういう対応だけはすばやい県教委に対して、怒り!せめて、同時に多忙化解消の手だてを提案すべきだ!

 尚、現在県教委は県立校の一部で、2月いっぱい勤務時間記録の「試行」を行っています。割り振り・時間調整への一歩?になればと思いますが。