齋藤達雄さんの遺志を継いで、私たちは前進する

「全教静岡」組合運動の飛躍的前進を勝ち取ろう!

 本定期大会は、政府・文部科学省が推し進めている改悪教育基本法の具体化・教育改悪3法の本格実施がまさに進められようとしている中で開かれ、私たちの教職員組合運動の今後の課題と展望を明らかにする極めて重要な大会でありました。

 改訂学習指導要領の特徴は、子どもの発達段階をないがしろにした教育内容の詰め込み強化と、子どもの内心の自由をふみにじる「道徳教育」の名のもとにすすめられようとしている「愛国心」教育であり、「子どもが人間として健やかにそだってほしい」「子どもが豊かな学力を身につけてほしい」という親の願いに真っ向からそむくものです。しかも、これが小学校では、乱暴な移行措置によって本年度からほぼ全面実施ということになっていて、教職員にも大きな負担と混乱を強いるものになっています。

 教員免許更新制をめぐっても、教員には更新講習義務が課せられているにもかかわらず、講座開設義務は大学にも教育委員会にもないという制度設計の根本的な欠陥があり、受講対象者が全員受講できるという保証はありません。しかも、修了期限の確認から講座への受講の申し込みと、受講料、旅費、宿泊費などをすべてを「自己責任・自己負担」でやらせるという重大問題をもっています。これに対して、「教師の誇りと尊厳を踏みにじるこの制度を許してはならない」という教職員の強い怒りの声がわき起こり、実施凍結を求める運動も急速に広がっています。

 4月から本県でも本格実施となった新しい教職員評価制度は、「教員の資質向上」にも「職場の活性化」にもまったく結びつかないことは明らかであり、真のねらいは査定昇給制度の導入によって、教職員の賃金抑制、差別分断と管理強化への道を開こうとするものです。また、主幹教諭の導入が一方的に行われたこともまったく同じねらいに基づくものです。

 このような管理支配の中で、教職員定数はまったく改善されずに、臨時教職員がますます増えており、劣悪な勤務条件の中で教職員の長時間過密労働は依然として深刻です。臨時教職員の待遇改善と職場の労働安全衛生の確立の課題も急務です。

 子どもたちや父母の教育要求に応え、働く教職員の権利と健康・安全が守れるような職場を作り出していく運動はとりわけ重要になってきています。

 情勢はまさに「全教の出番」が求められており、私たちの運動を前進させ、組織を発展させていく条件が大きくなっているといえます。

 大会討議の中で深められた組織の強化・拡大の方針に則って、「組織の拡大強化は、待ったなしの課題である!」ことを全組合員が自覚しつつ、「全教静岡」の組織拡大と運動の飛躍的な前進を作り出していきましょう。
             2009年4月25日 
                  第7回 全静岡教職員組合定期大会