07第2波県人事委員会(給与室長)要請行動

07年9月20日(木)

引き続き、勤務時間管理の適正化について県教委を指導して!

【 当日の主なやり取り 】

教職員評価制度について

★組合 教職員評価についてどう資質向上、活性化につながると考えているのか。◆室長 評価は必要だと思っている。
★組合 一般論ではそうだが、例えばある学校では小1のクラスが41人。外国人の子どももいて、小1支援員が入っているが、担任は大変。一方別の学年は20人程度だったりする。いろいろなクラスがあり、分掌もいろりおだ。個々の教職員が納得する評価ができるとは思えない。
◆室長 評価いろいろで不透明な部分がある。しかしがんばっている人が評価される必要がある。もちろん教育を阻害するような評価ではだめだが。よりよい評価制度にする必要がある。
★組合 05年の勧告で評価制度で活性化重要と言った。民間から学ぶ必要も言っていた。「評価」が悪いとは言っていない。しかし成果主義賃金でマイナスの調査報告が政府や民間の機関からも出ている。以前の富士通の事例だけでなく、多くの企業の結果だ。
◆室長 うまくいかないところは、分析して改善していく。処遇に反映できるようにさせたい。
★組合 「目標管理手法」による成果主義評価制度で、精神疾患など具体的に働く人に被害が出ている。そんなものを、先に導入ありきで考えてもらっては困る。もともと今までの評価制度をなぜ変える必要があるのか説明がない。どこが悪くて、新しい評価制度ではどう良くなるのか。どう資質向上、活性化につながるのかの説明が不足している。

超多忙な勤務実態について

★組合 時間がないので、学校現場での勤務の実態について聞いてほしい。
★組合 3月定年前退職者が増えていた。中学校の例で言えば、初任者研で指導案をしょっちゅう書く。しかしその時間は部活が終わってからではない。部活後は生徒の提出物などを見る。夜10時頃帰って自宅で指導案を書く。こんな生活で教員をやっていけるか自信がないと。
★組合 中学校での私の実態を聞いてほしい。朝7時出勤、授業準備などをして8時に打ち合わせ。17時45分に部活が終わるまで、すわっている時間がない。戸締まりなどして職員室にすわるのが18時15分頃。目の前には仕事、報告書の山だ。結局帰るのは20時、21時。是非、勤務時間を改善してくれるように県教委を引き続き指導してほしい。
★組合 沼津のある職場では、4月の「勤務時間適正化通知」を受けて、管理職が「ノー残業デーは19時までに帰ること」と打ち出した。さすがに抗議されて撤回したが、実際職員が帰るのがもっと遅いので、せめて19時までにはという思いだったのだろう。
★組合 週1日定時退庁というが、結局その日も「持ち帰り」している。
★組合 小さい学校に、初任者が来た。やり方がわからないので、同僚みんなが教えている。小さい学校は一人の分掌も多い。それで19時、20時。初任者は研修で出張する。指導案で遅くまで残る。一時は教員を辞めようとまで言い出した。
★組合 級外だが、クラスの給食に入ることもある。担任を見ていると給食を5分で食べている。職員室で食べている校長はそういう実態が見えない。
★組合 勤務状況調査などで残業が月40時間超。しかもサービス残業
◆室長 親の権利意識が高まり、いじめや不登校の問題、週休2日になって仕事が大変になった。土曜補講などもやり始めている。学校現場の実態を県人事委員会に来て(今年度赴任)初めて知った。
★組合 学校現場の多忙は最近のことではない。01年には国立教育政策研究所の調査で、教員の勤務時間が11時間余という調査結果も出ている。06年の勤務状況調査を注目すると県人事委員会も言ってきた。期待している。
◆室長 私は学校現場の経験がないので、よくわからない。中教審によると、子どもと向き合う時間がなくなっている。職員にも新しい問題がいろいろ持ち込まれる。そこでそういう問題に対応する主幹教員などを設置すると言っている。
※ 昨日OECDの調査発表があった。30カ国の教育環境比較では日本が教育費の公的支出割合がワースト2、平均学級規模もワースト2という結果だった。教職員の大変さは、そこにも出ている。

臨時教職員の問題について

★組合 「臨時」と言っても、仕事は正規職員と一緒だ。研究授業もするし、同僚の授業案検討にも付き合う。分掌もある。でも、健康診断は「自費で」と言われている。「自己管理しろ」と。毎日20時まで残って仕事をしていて、体が持つか不安と言っている。住宅のローンが払えなくなるのではという不安を抱えている人がいる。
★組合 常勤の臨時教員は静岡県では1級適用だ。(しかもすぐに頭打ちになる)しかし広島、大阪などは2級適用になっている。文科省は給料級の適用は、職責によると言っている。正規と同じ仕事をしているとなると、当然2級適用ではないか。部活正顧問もするなど正規と同じ仕事をしていて、特別休暇は少ない、忌引き日数も少ない(社会的な祭事は同じなはずなのに。)、年休も少ない。人権問題とも言える。時間講師は時間単価も低い。昨年度県人事委員会の「口頭勧告」の中に臨時教職員の待遇改善問題が取り上げられた。これに期待していたが、その後の進展がない。財政難とすぐ言うが、だったらせめて休暇制度の改善に手をつけてほしい。夏休み毎日出勤していた臨時教職員がいた。年休が少ないので、後に取っておきたいからという理由だった。
★組合 臨時教職員といっても、「臨時」の仕事をしているわけではない。同じ学校で何年も担任、しかも1年担任で入学式に、6年生で卒業式に関わることもやっている臨時教員がいる。これで「臨時」と言えるのか。
★組合 家族が重体で入院している臨時教員の方がいる。しかし年休を使い切り、特休もなく、泣きながら出勤している。
◆室長 問題は大きいと感じる。格差の問題で、正規と非正規の是正が必要。正規下げて、非正規を上げるという議論もある。経済財政諮問会議では、民間の給料と比べて公務員が高いという議論も出ている。臨時教職員の場合の「職責」がわからないので、勉強する。   


要請行動後の組合員からの発言
□ 遅くまで残っている職員が多い。どこも同じだと思った。
□ 暑さで体調を崩す子が続出、保健室はいっぱい。でも担任は初任者研で出張していて、大変だった。
□ 県人事委員会事務局は勉強不足。県庁の職員も時間外勤務、長時間勤務が多いので、そんなもんと思っているのだろう。学校現場の実態を教えてやらねば。
□ 時間もそうだが、精神的な大変さも知ってほしい、と思う。

 明日21日事務局長要請、来週も何回か要請する予定です。
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