西教労 4月学力テスト実施反対を市教委に要求

全国一斉学力テストにかかわる緊急要求書

西教労は2007年3月16日付で浜松市教育委員会土屋勲教育長宛に全国一斉学力テストにかかわる緊急要求書を提出しました。浜松市では「分かる授業・楽しい保育・授業」を目指し、少人数指導、教員2人体制での授業などに取り組んでいます。「できる」だけでなく、「分かる」を大事にして教育を進めてきました。

文部科学省は、2007年4月24日に、全国のすべての小学6年生、中学3年生を対象に「全国学力・学習状況調査」(以下、全国一斉学力テスト)を実施しようとしています。私たちは、このテストによりこれまで築いてきた浜松の「分かる授業・楽しい保育・授業」が全国的な点数化により豊かな学びによる「分かる」から点数のみ評価される「できる」ことに方向性が転換され、子どもたちに競争意識を産み、子どもと学校の序列化をすすめるものになると危惧するところです。 

  私たちはこの全国一斉学力テストに反対
しこれまでも文部科学省に対し、上部団体を通して中止の申し入れを行ってきたところです。

 また、1月末に公表された実施マニュアルによれば、この全国一斉学力テストの教科に関する調査の解答用紙および児童生徒に対する質問紙調査の回答用紙に、学校名、男女、組、出席番号、名前を書かせて、そのまま梱包して小学校は(株)ベネッセコーポレーション、中学校は(株)NTTデータに送付することになっています。マニュアルでは、子どもに固有名詞を書かせることについて事前に子ども、父母・保護者に知らせ、了解をとるという手続きすらおこなわずに、上記の集約をおこなうこととなっており、一民間機関が、日本全国の小学校6年生、中学校3年生の個人情報をすべて握ることは個人情報保護に照らして、大きな問題であり、重大な人権侵害であると考えます。

 以上のことから

浜松市においては全国一斉学力テストを実施しないこと。

全国一斉学力テストを実施した場合、子どもと学校の序列化につながる結果の公表を行わないこと。

文部科学省と特定の民間企業が子どもの個人情報をすべて把握するという実施方法を抜本的に見直すよう、文部科学省に申し入れること。

…を要求しました。