07年2・18子どもの集団づくり学習会感想

以前お知らせした2月18日(日)の静岡市教組青年部主催、子どもの集団づくり学習会の参加者の感想を載せます。小田原の中学校の教師・柏木さんのお話は、以下の感想でおわかりのように、とても学ぶものの多い内容でした。自分にはとてもできないといった「名人芸」「名人技」でなく、「明日から心がけよう」と思わせてくれる(もちろん簡単ではありませんが)実践で、元気が出ました。何より下記の感想に「よいしょ」がなく、具体的な自分との比較が書かれていることにあらわれていると思います。感想を読んだだけでも、参考になるのではないでしょうか。

☆ 何か問題行動と呼ばれるものがおこった時(例えばくつかくし等)、対処療法しかやらずにそれを0にするような数値目標をたてがちな学校の中で、柏木先生の実践は、なぜそうなってしまうのかを問い、考える力をつけさせようとするのが最大の魅力だと思いました。私も、子どもが選択して、自分が行動に責任を少しでももつ自覚づくりとそれを待つことのできる教師のゆとりを持ちたいなあと思いました。

☆ 深刻な問題が多いので、事大主義というか、厳しく子どもに迫る教師も少なくないと思います。
 しかし、柏木先生の実践は、明るいムードを大切にして、良い結果を得ていることがよくわかりました。
 小技もたくさん紹介していただきました。参加者のもともとの具体的な悩みを、もっと遠慮なく出していただいても良かったように思いましたが、個人的にはいろいろ聞けて満足しています。ありがとうございました。

☆ 集団作りは大事だなあと改めて思いました。今年度のクラスでは「いろんな人が自分を磨いてくれるんだよ」といい続け、いろんなグループでいろんな活動をさせました。やはりしっかりこちらから動いて、動かしていかないと人との関係って希薄なままで終わってしまうんですね。
 先生は長い教員人生でいろいろ分析する力があると思いますが、まだまだ私には無理です。少しずつでも分析する力をつけてがんばっていきたいです。生徒を信頼し続けるって難しいですが、できるだけやりたいです。本日はありがとうございました。勉強になりました。あとは実践あるのみ。

☆ 今日は具体的な実践の話を聞かせていただき、有難うございました。講師1年目の時に転入生に対するいじめがあり、それに深く入りこみすぎました。「自分が何とかしなければ!」、「私は教師なんだから」という気負いもありました。でも時間を割いて何度も当事者同士話し合いを持たせたのに何も解決せず、挙句その生徒から「先生が入らない方が早く解決したんじゃないの?」という発言が出て、一撃くらった感がありました。
 その件があってから、問題はなるべく生徒自身に解決させたいと思っています。しかし、榎本さんもおっしゃったように結論を急いだり、自分の気分で過干渉になったりすることがあります。まだまだ柏木先生の域には達しませんが、「待つ、生徒に任せる」ことを意識して取り組んでいきたいと思います。内面から変わらないとメッキならすぐはがれてしまいますものね。

☆ 今まで集団づくりというと、班長会を組織して、会議を持って...と、なんだかすごく組織的に動くクラスをつくっていかなくてはならないイメージを持っていたのですが、実際に柏木先生のお話を聞いて、そんなに形式ばったものではないんだな、と感じました。自分がやっていることをもう少し工夫していけばいいのかな、と思うと、もっと勉強してみようという気持ちになれますね。次回の学習会をできるだけ早く企画して、一年間通した学びの場にしていきたいと思います。

☆ 子どものよさを認めること、子どもの意見を徹底して聞くこと。この2点があって初めて指導することができるとわかりました。仕事の中に遊びの要素をもつことが、柏木先生の力の素と知り、ぼくらの仕事は型にはまって、その型に子どもをはめようとしているからストレスがたまるばかりかなと考えました。やはり自由な発想が大切ということですね。たいへん勉強になりました。

☆ 現場で働いた経験がありませんが、小学校の教員を目指しているので興味があって参加させて頂きました。
 自分自身の中学時代は荒れた学校がちょうど変わる時期でした。先生方が熱心に子どもと向き合って、新しい学校づくりの可能性を追い求めていることがよく伝わり、自分もそういった道に進みたいと思っています。
 柏木先生のお話を聴き、さらに教員になりたい気持ちが強くなりました。教育改革により、希望が見えなくなりつつ、悩むこともたくさんありますが、適当に、自分ができる範囲でがんばりたいと思います。

☆ 教育実践、集団作りの話を久しぶりに聞きました。級外をしているので学級集団作り等とは縁遠くなっていますが、やっぱりクラスを持ったほうがおもしろいかなと思ったりもしました。やっぱり子どもをしっかり捉えることが大事だと強く思いました。

☆ 今日はありがとうございました。実践の中からのお話で、いろいろなヒントを頂けたような気がします。とても勉強になりました。
 子ども同士、保護者同士の関係をつなげていくのに、少しでも関わっていけたらいいな、と思いました。なかなか難しいですが....。
 「事件がチャンス!」の言葉にハッとした気がします。事件、トラブルの中から集団づくりを考えていけるようにしたいな、と思いました。

☆ 子どもに選ばせるのが大事だなと思いました。みんなで決めてみんなで守る、自分の損には黙っていない。一見自分勝手な意見だとおもっていたことが、見方を変えれば、学校の中だけの非常識でしかないことも多いのではないかと思いました。
 頭をやわらかくしないとだめだなあと反省しました。

☆ クラスの子どもの(問題の)ことで、他の教師とその子への見方が明らかに違ってしまい、もやもやした気分になっていましたが、自分が何ヶ月か付き合い築いてきたその子のことを、私は信じ抜けばいいのだと、この会を通して、より強く思うことができました。
 日々、小さな出来事(先生の現場と比べると)が起きていますが、自分なりに少しは先生のようにユーモアを交えて乗り越えていきたいと思っています。ありがとうございました。

☆ あっという間の3時間でした。先生が日々楽しく、(もちろん大変なこともたくさんあり、そっちの方が多いのかもしれないですが)たたかっているように感じました。
 子どもたち同士が友だちとの関係を作るのがどんどん下手になり、その関係も希薄になっていると日々感じます。それによってつぶれていく子どももたくさんいる。そういう子をどう保健室からサポートできるかが私にとっての課題だと考えます。たくさんヒントをいただきました。ありがとうございました。

☆ 先生のお話を聞いて、問題を抱えた生徒とどうか関わっていけばよいかを考えるきっかけができたと思います。いじめや問題行動でもそうですが、加害者側も心が傷つき、その傷を周りに散らすことでストレス解消しようとしています。うまく傷を癒すこと、我慢することができないようです。私自身、高校で非常勤をやっていて、問題を抱えた生徒がいます。先日、「もうお前(私)の授業はしっかりやらない。」(教室には普通にいますが、ノートを取っていません。)と言っていた生徒と担任、学年主任と私の四者で話をしました。話は平行線で、弁が立つのですが、彼の奥底の一つに私がえこひいきをしていると被害妄想の考えになってしまいました。この話し合いで根本的な解決には至りませんが、何を思っているのか本音を知ることも大切だと感じました。そこで解決しなくても、今後どんな気持ちで生徒、授業に向いていくのか、自分の意識を変えていくかを心掛けたいです。
 もちろん悪いことは悪いとしっかり伝えることも大事です。根底は生徒を愛する、少しでも良い方向に向かうよう子どもを導くことが大切だと感じました。もっと自己研鑽を積みたいです。