日頃は、私たち養護教諭や学校保健の充実と発展のためにご尽力いただきありがとうございます。
近年、子どもたちが犠牲になる事件、いじめを苦にした自殺などの事件の増加に心が痛む毎日です。小中学校の不登校が12万人を超えたと報告される中、この中には含まれない保健室、別室登校も依然として数多くあります。人間関係をうまく結べない子どもたち、アレルギー疾患の増加、発達障害、メディアによる心身の健康への悪影響など課題も山積しています。このような課題山積の中で、私たち養護教諭の現場からの当面の声として、下記の点について強く要求いたします。
子どもたちの健やかな発達を保障し、私たち養護教諭も健康でいきいきと勤務ができますよう、さらにご尽力いただきますようお願いします。
記
1 養護教諭の配置について
(1) 小学校18学級以上、中学校15学級以上のすべての学校に複数配置すること。当面、小学校で801人、中学校で751人以上の学校には来年度の4月より複数配置すること。
(2) 複数の場合も臨時でなく、正規の養護教諭の配置をすること。
(3) 学校行事等における養護教諭不在時に、複数配置校の養護教諭の近隣校への兼務事業を廃止すること。看護士雇い上げ等の予算措置をとること。
(4) 小規模校の兼務を解消すること。
2 労働条件について
(1) 子どもたちの心身に寄り添い、丸ごと受け止める養護教諭の仕事や学校保健活動は、教職員がバラバラにされてはできるものではない。その意味で「教職員評価制度」の導入を行わないこと。
(2) 健康診断の多忙な時期に、健診補助員やパート採用などの加配措置を行うこと。
(3) 養護教諭の妊娠時の負担軽減のための加配措置を行うこと。
(4) 事務的業務の負担を軽減するため、書類の簡素化、見直しを図ること。
(5) 宿泊行事引率については、養護教諭の過重負担を避け、疲労回復措置をきちんととらせるよう校長を指導すること。
(6) 学校保健の充実と実践の蓄積のために、本人の希望なしに5年以内の人事異動はしないこと。
(7) 濃厚感染の場である保健室で働く養護教諭の希望者に対して、インフルエンザ予防接種、B型肝炎ワクチンの予算措置を取ること。
(8) 就学時健康診断が、全て学校(養護教諭)に任されている実態を改善すること。